2012年2月13日月曜日

モノ作り、モノ売り

最近、故あって、子供服のマーケティングについて情報を集めていました。面白いと思ったことをリストアップします。

1.Chateau de Sable
このブランドはフランス人の女性が、シンガポールで立ち上げたそうです。ちょっとクラシックできれいなパステルの色使い、洗濯もちろんOkの洋服達。その後アジア・一部中東に進出し、日本でも子供用セレクトショップ(があるんですってね)には必ず置いてあるそうです。

なにが面白いって、フランス・ブランドとして売っているのに、フランスには店がないこと。
そうよね、フランスには似たような品揃えのプランドがいくつもあるから(CyliusとかBon pointとか)弱小ブランドが新規進出しても食い込めなさそう。
またシンガポールというのも、初めて立ち上げるのには程よい小ささだし、ツーリストも多いから口コミしてもらえるし、アジアの真ん中だし、すごく頭いいと思いました。
10年くらい前に立ち上げたのかな、確か。

2.The White Company
ここは、元々は創立者が、「上質のシーツ、リネン類が欲しい、シンプルな真っ白くてロゴとか刺繍とかないやつ」と探したところ、見つからなかったので自分でブランドを作り上げたそう。当初は寝具・テーブル周りだったのが、今は子供服もやっています。ビジネス展開して大きくなると、寝具だけではブレーク・イーブンにならないのでしょうね。

ここのマーケティングで面白いと思ったのは、当初はメール・オーダーで始まったこと。店舗もなく、です。創立が93年ですから、当時のやり方としては斬新だった。最初にこの店を知ったのはフィナンシャル・タイムズ紙で取り上げられたことでした。今や店舗も沢山あり、カタールにもありました。

ところで、中東はいいマーケットですよね。
お金ある、子供大好き、子沢山ですから。
ただ、気をつけなくてはいけないのは、スポンサー制度が残っている国が多いこと。カタールだと、カタール籍の人/法人に「スポンサー」になってもらわないと、営業権が降りない。で、ビジネスの所有権はこのスポンサーが51%以上持つ。よって、収益の半分以上を持ってかれることもあるわけです。この制度が変わりつつあるはいうけれど、アラブの春と言われているけれど、以前、専制君主制ですから、外国人は色々気をつけた方がいいと思います。

3. ユニクロ
なにを今更ですが、ユニクロが最初の海外進出先にアメリカではなく、英国にした理由が面白いと思いました。アメリカは仕掛けるのに広大でコスト高。失敗したときのリスクが高い。英国だと小さいし、英語だし、最初の手がかりにいいと思った、という話だったと思います。
とは言うものの、子供服もやってるのかな。フランスにもユニクロあって結構繁盛しているようだけど、子供服を置いていないのが残念です。

4. 子供服から離れますが、今朝、ある方のブログでルモンド紙の記事で日本で高級品が売れ出した、というのを読みました。ルモンド紙の分析はあんまり納得はいかないけれど、面白かったのでリンク載せます。
http://frenchcodeblog01.blog107.fc2.com/

さらに話がずれるようですが、先日は、靴のKissaの創立者、高田喜佐さんの自伝的エッセーを読みました。彼女の靴に対する思い入れ、というか、彼女は靴を通して自己表現をしたのでしょう。何ていうのでしょうか、モノ作りに対しての正しい姿勢を見たような気がしたのです。

マーケティング戦略ももちろんなしでは進めませんが、デザイナーさん、作り手さんにこういう真摯な気持、ミッション意識がなければ、何も始まらないのではないか、そんなことを思いました。

皆さん良い一週間を!