2013年3月25日月曜日

Manif pour tous! デモデビュー!

遠くに見えるのが凱旋門です。

寒さが戻った昨日の日曜日。
行ってきました、同性婚合法化反対デモ。主催する協会の名は、「Manif pour tous(みんなのデモ)」。これはオランドの「Mariage pour tous(同性愛者にも結婚を)」というスローガンをパロッたもの。

私としては、同性愛者が結婚することはいいと思うのです。
ただ、付随してくる「養子をとる、もしくは子供を人工的につくる」というのには反対です。
子供にそんなに複雑な環境を与えなくてもいいじゃないかと思うのです。
「物語などを読んでいても、普通は母親がいて、父親がいるけれど、自分は両性の両親がいない」もしくは、「自分の生物学上の親が誰かわからない」……この疑問を乗り越えていく子供もいるだろうけれど、そうでない子供もいるでしょう。この世はわざわざそんな複雑な環境を作ってあげなくても、子供が大人となって生き抜くのが難しい場所だと思うのです。子供の柔軟性に頼りすぎだと思う。

こう思っていても、私一人だったら、デモに参加はしなかったでしょう。この件に関しては夫がイニシアティブをとって我が家を道に連れ出しています。
そして、初めてのデモ体験は悪くなかったです。
何だろ、開放感があって、一体感があって、興奮もあって……ちょっと野外コンサートみたいな感じといったら不謹慎過ぎるでしょうか。
子猿達も、「デモって楽しいね」って。
こうして彼らもデモばかりしているフランス人になっていくのか……。複雑な気持ちです。


兄猿もお手製のデモ旗まで作って
お祭り気分
計8キロに及んで凱旋門を囲む大通りが人で埋まり、総勢140万人が参加したとか。
それでもこの法案が可決するらしい。
直近の調査では、58%の人が同性カップルによる養子縁組に反対しているのに、ですよ。
民主主義って存在しないの?と聞きたくなる昨今のフランスです。

そしてふと、原発に反対している人があんなにいるのに、政府は原発推進している、どこかの国を思い出したりして。日本にいたら反原発デモ参加するわ、今の私なら。

このManif pour touseのデモについてのニュースはコチラをどうぞ。


夢を見ました

一昨日だったかな、不思議な夢を見ました。

舞台は、あまり近くない関係の、義理の妹家族の架空の新居でのパーティー。
そこは高層ビルのようで、大きな窓から夜空が見えます。星雲や、ミッキーマウスの形の巨大な気球が飛んでいたり、ちょっと怖いくらいの壮大な夜空です。
それを義妹の夫が「あれがISS (国際宇宙基地)だよ。日本のJaxaもメンバーだよね」なんて、現実の義妹夫は日本に興味ゼロなことを堂々と見せている人なので、あぁ私のために勉強してたんだ、って夢の中の私はうれしく思っている。
(……それにしてもISSなんていうのが非科学的な私の夢に出てくるところが不思議。どんな言葉が脳に引っかかるのか、人間の潜在性って計り知れないものですね。)
私は子猿らにミッキーマウスの気球を指さしながら、何か教育的なことを言っていると、義妹が「お姉さんも頑張って子育てしてるのね」というかのような、温かい表情を見せながら微笑んでいる。

そんな夢でした。

起きたときは本当に不思議な気持ちでした。

というのも、この何年か、この義妹にはちょっとお手上げ状態なのです。そして先週は驚きの事件があって、夫はいまだに落ち込んでいる。私も心穏やかではない感じなのです。

義妹も、何がそんなに不満なのか知らないけれど、とにかく自分の小さな世界の中で忙しい人で、兄である夫に対する思いやりを感じることもないし、私に対する関心を見せたことがない人です。

そして更にこの義妹との関係を複雑にしているのが、義理の両親。
この義妹は、両親からエコヒイキされているのです。

義理の両親は、末娘に対して愛(なのかなぁ)を注ぎ、第一子である夫には、「貴方は大丈夫でしょ。文句言わないし」で片づける。義母は、中間子であるもう一人の義妹に関して「あの子は本当にわからない。正直言って興味持てない」といつか私に言ってたっけ。

結果として、末の義妹は実利的には恵まれるけれど、人間的に成長しない、兄(夫)や姉(長女)からは縁遠くなる。
歳取ったときに折角兄姉がいるのに気軽に連絡取れない仲になるとしたらとても悲しいと思うんだけどな、親としても。

とにかく、エコひいきがあると、思考も全てネガティブに行ってしまうと思うのです。妬みとか、悪いとこ探しとか、避けたい自分の醜い部分のドアを開けそうになる……。
私たちはそれが嫌なため、できるだけ義妹には接しないように気を付けるようになっている状態です。

夢では、本来持てるべき義妹との関係がディスプレイされていたと言えるでしょう。
夢の中での私はとてもリラックスした気持ちで義妹の家で、共有しているひと時を楽しんでいました。

これは啓示なのかしら。いつかこんな日が来るのかな。
落ち込んでいる夫のためにも、そういう時が来ることを祈るばかりです。





2013年3月18日月曜日

冬休み終了!




子猿達は今朝から学校に戻ります。

フランスでは7週間置きに2週間の学校休みがあるというスケジュール。親の身としては、やたら休みが来る気がします。3学期に一回でいいと思うんだけどな、休み。でも1日の就業時間が長いから(8時過ぎから4時過ぎまで)、このくらい頻繁に休みがないと持たないのかな、子供達。
ともかく、子猿たち、3月の初めより冬休みが2週間あったのです。
この2月、3月の休みは、スキー休みとも言われていて、多くの家庭では1週間スキー、1週間何らかのアクティビティーをして過ごす、というのが典型的な過ごし方でしょうか。 

今年の我が家は1週間目は夫が子猿らを連れて田舎の家へ行き、私はパリでシングルライフを堪能! (しようと思ったら風邪引いた) 



2週目はパリに戻り、隣の市、ブローニュが主催する、Stage Sportive,スポーツ学校に入れました。
このスポーツ学校というかスポーツ学童、素晴らしいシステムでして、スケート、柔道、バスケ、サッカー、フェンシング、バトミントン、器械体操、遊びながらスポーツ、などなど、たくさんのスポーツ・プログラムの中から子供に合ったスポーツを選び登録します。
うちは、兄猿が午前の部はスケート、午後の部は遊びスポーツ(鬼ごっことか、徒競走とかしたらしいです)、ちび猿は、午前がフェンシング、午後は兄猿と一緒に遊びスポーツをさせました。お昼ご飯もお願いすることができて、朝8時30分から午後5時まで預かってもらえるというわけです。 
料金はブローニュ市の住人であれば、1日で多分10€ちょっと、うちは越境組なので一人あたり27€だったかと思います。一日中預かって貰えて、スポーツやってもらえてと考えれば、まぁ悪くないでしょう? 

スポーツの成果はどうなのか、怪しいけれど、寒い冬はあまり外遊びをさせられないので、こうして一日中身体を動かす機会を与えられるだけでもありがたいです。 


スポーツ学校の一日目、人見知り、内弁慶な子猿たちに駄々こねられるかな、と思ったら、二人とも笑顔で出かけてくれて、ちょっと驚きました。やるねぇ。ちび猿は、フェンシングで友達もできたと自慢げに報告してくれました。

そのほかにも、水曜日の夜は、餃子を一緒に作りたい、というから、どうせまた5個くらい変なの作って、やーめた!ってなるのかと思ったら、二人ともきれいな餃子を作って、それも50コ分全部作ってくれました。兄猿は溜まっていた日本語の宿題を大して嫌がることなくこなし、わからない漢字(殆ど全部です)に出会う度、自分で調べてたし。


子猿らが作った餃子
知らぬ間に成長している子猿達……。感謝の気持ちでいっぱいの母猿、意味なく先日作ったチーズケーキの写真も載せます。 
春でしょう?
さて、そろそろ会社に行ってきます。 
どうぞ良い一週間を!

2013年3月10日日曜日

風邪引いちゃった!

今年のパリはインフルエンザが大流行でした。タイプもいくつかあって、高熱が続くの、眩暈がするの、あとは嘔吐・下痢という。 

幸い、何とか無事に過ごしていた我が家ですが、金曜日に引っかかってしまったよう。 


このところ、春の陽気だったパリ、花粉におびえていました。

少し鼻がムズムズするな、眼は大丈夫だな、なんて思っていたら、金曜日はもう、会社でトイレット・ペーパーを3ロール使ってしまった。別の同僚はお子さんが発熱中で、本人も調子悪そう。でその彼が思いっきりくしゃみするので、すっかり親目線の私、「ちゃっと覆って」と文句言います。「美紀さんだって、さっきからくしゃみしている」と抗議され、「私はちゃんと覆っているし、花粉症のくしゃみだから害なし」と言い切っていた。それが、いつまで経っても薬の効果が出てこないし、う~ん、身体の節々がちょっと痛いかも。 

夕方には確実に風邪の症状でした。同僚らには平謝り。「うがいしてね」なんて。


昨夜・今日はほとんどベッドで過ごしました。
胃の上部あたりが炎症起こしているような痛みがあって、ふと、がんの末期で、ベッドで胎児のような姿勢で寝ていた父を思い出しました。こういう内側が腫れているような痛みだったんだろうな。もちろん私の何十倍の痛み。 

そして、熱があるときは不思議な夢を見ませんか?

昨日は、ビジネススクール時代の夢。2年前に亡くなった友達といっしょに出かけているよう。元気な彼女とキャンパス歩いたり、フォンテーヌブローのある小道に出たり、「あ、ここ覚えている、走ったよね」なんて言ってるという、時間軸がよくわからないところが夢ならでは。
夢だけど、久しぶりに会えてうれしかった。

↑素敵な装丁なんですが、よく見えないかな?

目が覚めてしまったときは、井上靖が晩年に書いた詩集、「星欄干」を読みました。がんから立ち直り、80を超え、平成に入って、生き残っている自分の、生きたいという気持ち、生き残っちゃったという気持ち、もうすぐ来る死への怯え、戦争で亡くなった若き日の友人達……そんな詩というか感情のスナップショットというか。
老年になってもビビッドな感性、センスに膝まつきたくなります。 

さて、明日は、祈りの輪。2年経ち、まだ避難所暮らしの方たち、天に昇った方たちの心・魂。少しでも慰められることを祈りたいと思います。 

PS, 風邪は随分良くなりました。熱ももう大丈夫です。ちょっとお腹空いきました。いい感じです。

2013年3月6日水曜日

祈りの輪、Prayer chain on the earth

このブログと同じ名前「エトランゼ」というソーシャルネットワークサイトにて、大切なペンパルとなっている、通称けとるさんが去年に引き続き、素晴らしいイニシアティブを企画されました。
以下は、けとるさんの文章です。どうぞどんどんシェアしてください。

“Prayer chain on the earth” 
2013年3月10日(日曜日) 午前11時45分から5分間 
「東日本大震災を忘れないために、平和のために連鎖祈祷へのお誘い」   

『もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。』 
新約聖書 マタイの福音書 第18章19節 

『平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから。』 
新約聖書 マタイの福音書 第5章9節 

2011年3月11日14時46分。日本の太平洋三陸沖を震源として発生したマグニチュード9.0の巨大地震は、東日本大震災を引き起こし、東北から関東にかけての東日本一帯に死者・行方不明者、合わせて約2万人もの甚大な被害をもたらしました。 

この震災で被災された方々のため、被災地で働かれている方々のため、また関係するすべての方々のために、そして私たちがこの震災の事を覚えるために一緒に祈っていただきたいのです。 

また、世界では今も戦争、内戦、紛争で多くの人たちが殺され、傷つき苦しめられています。 
世界が平和になるように祈っていただきたいのです。 
シリアが平和になるように。 
パレスチナが平和になるように。 
コロンビアが平和になるように。 
そして、2012年に変わった各国のリーダーたちが世界の平和のために正しく進むように 。 
軍や兵器に頼ることなく、お互いが理解し合うことで平和を守る為の働きが出来ますように。 
隣の国に1人でも友人がいるなら、その友人のために平和が守られますように。 
今私たちができる何かに気が付くことが出来ますように。 

震災から2年となる2013年3月10日(日曜日)午前11:45から5分間、私たちと一緒に祈ってください。各国それぞれ、教会での礼拝の中で、または自宅で、場所はどこででもいいのです。 

地球上、各国の間には時差があります。それぞれの国での午前11:45からの祈りは24時間で地球を回り、大きな祈りの連鎖になります。 
もし世界中のすべての人々が2013年3月10日(日曜日)午前11:45に一緒に祈ることができれば、祈っている間は世界中の争いは止めることが出来ます。 

どうぞご参加ください

2013年3月4日月曜日

土曜日の朝です…だったけど今は日曜日。

今朝は爽快な目覚めです。

と書き始めたのが昨日、土曜の朝。そのあと、子猿や夫が起きてきて、ではコーヒーでも淹れようか、とやっていたら、あっという間に夜。こんなものです、主婦の週末というものは。


そして今日、日曜日はもうひな祭りなのですね。男子しかいませんが、昔お茶の先生に頂いたお手製のお雛様を飾り、何とか、子猿たちが将来結婚できますように、と願をかける母猿。

後ろの金屏風は兄猿製。どこで見たのか、
とっておきの金色の折紙で自ら作って飾っていました。
この週末はちょっと寝坊しました。

この1年、明け方5時前後に目が覚めます。歳とってきたって感じでしょう?その後また1時間ほど寝直せ、この1時間の睡眠の深くて、起きなくてはならない時間が来ると、辛く、悲しい……。
週末は1時間ほど寝坊するのですが、本当に幸せ。
毎日1時間余計に寝ていたらこの常設されている目の下のクマが消えるのかもしれません。

そんなに寝不足なら、早く寝たらいいのに、毎晩のように夫とYoutubeで何かドラマを見ています。このところはディケンズとかジョージ・エリオットなど、ビクトリア時代が舞台のドラマシリーズにはまってまして、これが長いので連夜夜更かし。
でも、これも歳なのでしょうか、もうマシンガンとか、スラングだらけとか、ゲームのようなスピード感のドラマより、推理ものか、こういうビクトリアンものの方が面白いと思うのです。

ディケンズは何回か読もうとしたけれど、どうしても50ページを超えたことがなく、ドラマもどうかな、と思っていましたが、BBCはとにかく素晴らしいので観ちゃいます。
何がすごいって、舞台の作り方、装飾、そして才能豊かな役者の多いこと!老若男女皆うまい。これってきっと監督も凄腕なのでしょうね。

ディケンズ・ビクトリア時代といえば、労働者階級や子供の悲惨な話、女性がまだ自立できていなく、ユダヤ人差別もあり。すごいドラマがあったんのでしょうね、この時代。

そして今週は珍しくフランス語で本を読みました。
一冊は、ジャック・ロンドンの「Ce que la vie signifie pour moi」、私にとって生きるということは、というエッセーです。ジャック・ロンドンはアメリカで19世紀の終わりから20世紀初めに生きた人。労働者階級に生まれ、そこから抜け出すには「脳みそを売る」ことがキーと悟り、知的な活動をしたけれど、その知識階級・金持ちの空虚さを知り、労働者に戻る。彼にとって、生きるとは魂を高めること。お金や名誉ではない、という言葉が、直球で投げ込まれました

もう一冊は、グザビエ・ド・メストルという、18世紀の終わりの作家が書いた「La Jeune Sibérienne」 - シベリヤの娘。
父親が無実の罪でシベリアに流刑にされた家族。サンクトペテルブルグに一人で行き、皇帝に直訴しに行きます。そして苦難も乗り越え、神の守護を信じて念願を成就します。自分のことを顧みず、愛する人のために喜んで自分を犠牲にする娘。最後のページではもう頬が涙でべとべと。

ディケンズ、ジャック・ロンドン、シベリアの娘……どれもまっすぐに、生きるとは、倖せとは、良心とは、信仰とは、と問いかけてきます。多くの人々が不幸な人生を送りながらも、その生に何かを見い出そうとした。……私もしっかり歩もう、と思わされます、こういうドラマに出会うと。




もうお雛様も片づけなくてはならないのですね。
あんまり早婚なのもなんだから、ちょっとゆっくりしまいます。

どうぞみなさん良い1週間をお迎えくださいね。