2013年5月27日月曜日

子猿に学ぶ言葉の使い方


ようやくパリの5月らしい、カラッと晴れた月曜日となりました。
全仏テニス「ローラン・ギャロス」は今日からスタートのようで、子猿たちの通学路は、鳩の落し物もきれいに掃除され、路駐の車も撤去され、新緑の回廊に。

今朝、学校に向かっているとき、兄猿が、何故こんなに警察官がいるのか、と聞きます。
「ローランギャロスが始まるから、警備にあたっているのよ」
「なんで? 」
「ほら、物騒な世の中だから」
「なに、ブッソーって」
「悪い人が一杯いるってこと。テロ(じゃわかんないか)……変な風にモノを理解して、危ないことをする人がたくさんにいるのよ」
「ママ、じゃ悪い人じゃなくて『変な人』でしょう」

……そうですね。テロリストは極悪なオリジンを持つ人もいるでしょうが、現在の社会の形を理不尽に思って、変な思考にはまってしまった人の方が多うそう。
兄猿は日本語力が足りない分、私のつたない説明から導きだした答えは、「変な人」であるべき、だったのね。はい、わかりました。

そういえば、今朝は兄猿よりフランス語も学びました。
「Je ne l'aime pas」でいいのかな? 食べ物などで嫌いなものがあると「これ、キライ!」というの。このフレーズは義母の前では禁句とされています(ホントは私の前でもなんだけどなぁ)。
田舎の別荘で、これを言ったら1ユーロ支払うことになっているという徹底の仕方。
朝からこのチョコタルトを食べたのです、兄猿
今朝は朝っぱらから兄猿が昨日のタルトを食べたいと。ま、朝は何でも食べてくれれば御の字と思っている母猿は、小さな一切れを兄猿に上げ、兄猿、フランス語でちび猿に「食べる?、おいしいよ」と聞く(ちび猿が好きじゃないことを知っていて)。ちび猿は「Je ne l'aime pas」と拒否。すると兄猿、待ってましたとばかりに、
「お、禁句だぞ」
チビ「いいんだ、ここはおばあちゃんのうちじゃないから」
兄「でも、ça ne rapporte pas le bonheur (スペル違う? 「(これキライという言葉は)幸せをもたらさない」)
……何と的確!
そういえば、スラング入っていないフランス語って的確だなぁ、って思うこと多いの。
ちび猿もグーの音も出ませんでした。

そのちび猿。金曜日は、雨降りで肌寒い一日でした。ちび猿、養蜂園を訪れるという遠足の日でもあり。
フランスの学校って、ちょっとやそっとの悪天候には負ケナイ。行程を変エズ、それも傘などササナイ。
気の毒にねぇ、と思いつつ、いつものように夕方お迎えに行くと、ちび猿、ギャルドリー(学童)を飛び出て抱きついてきます。

「あらあらどうした? 」「……」
「イヤなことあった? 」「(頭を横に振る」)」
「遠足どうだった? 」「……」
「どうして泣くの? 」「……早くママのところに行きたかった」
……感動の物語でしょう? 

ってちょっと違うのですよ。
後で聞いた話と推察から再構築すると、「遠足は寒かったし、(なぜか)蜂も見えなかったし、すごく疲れちゃって、(なぜか)お昼はチップスだけで、いつもより早くに学童に送り込まれたから早くうち(=ママがいる)に帰りたかった」というのを日本語ですぐに説明できないから、集約したらこのような感動のセリフになったのです。

さらにのろけると、就寝時、子猿たちは、キスとハグを要求します。兄猿はしつこくってずっと抱き着いてる。
「いいかげんにしなさい」というと
「でも、ぼく、ママが好き過ぎて離れられない」

!!!
これもね、きっともっと日本語が達者であれば、「行かないで」「ずっと一緒にいて~」って言うンだと思う。そうなると、ちょっとありきたりというか、感動度は落ちる?!

ボキャブラリーが少ないからこそ、日本語が正確になったり、言霊度が高くなるもう一つの例として、アメリカ育ちの姉の子供たちが2,3歳のころ、兄弟が悪いことしていると「あや、良くないことしている」「ジュリアン、良くないねぇ」と言いつけに来てました。英語の「Not good」の直訳なんだけど、幼子の悪さは、「悪いこと、いけないこと」というより「よくないこと」という方が正確な気がしたものです。

言葉って面白いですね。正確だったり、要約したセリフはハートを直撃する。

そうやって考えると、現代語の「凹む」とか、「ありえない」とかって、普通に表現したら重すぎたり、衝撃的すぎることだから、わざと軽くするために作られた言葉?その背景には救いがない世相があって、直球では耐え切れないから敢えてあいまいにするのかな?

徒然なる今朝の長~いつぶやきでした。
どうぞ良い一週間を!





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