2013年11月8日金曜日

電子ブックについて思うこと

先日、ようやくスマートフォンデビューをしました。出歩くことが少なく、家かオフィスで常時コンピューターの前にいるので、通話以外で使うことなどほとんどないのですが、電子書籍リーダーとしては大活躍中です。

こちらの図書館やブックオフ(があるのですよ、なぜかパリに!)でも見つからなかった夏目漱石の「明暗」、電子書籍の「青空文庫」にあったあった、そして漱石没後70年以上経っているので無料です。

こんな感じです。もっと文字を大きくすることもできますが、これくらいで大丈夫かな。軽くタッチすればページが繰れます。
メトロでも読めるし、夜ベッドで薄明りの中でも画面が明るいので読みやすく、いい感じです。

電子書籍ができて、本の業界はどう変わるか、読み手、書き手の関係が変わっていくのではないか、みんな誰でも書き手の時代になるのではないか、など、将来の書籍業界をイメージしようと試みる人が多くいて、想像力のない私は、そういう方たちの書き物を見かければ読むようにしていますが、正直どれもピンとこない。

まず、よく言われる、紙媒体としての本を愛好し続ける人がいるだろうから、従来の本はなくならないだろう、というの。私は紙の本を愛好していないようで、もし、もっと本のチョイスがあればあっさり電子ブックに乗り移ると思います。
狭いうちで育ち、引っ越しが多かったせいか、とにもかくにも所持品が増えることに警戒してしまうのです。本は一旦持ってしまうと捨てるわけにはいかないからなおのこと困りものですし。

みんな書き手になる時代というのもぴんと来ない。と言うのも私が小説好きで、エッセーやハウツー本にはあまり興味ないからかもしれません。ブログを見るのは好きですが、これはスクリーンで見るのがいい。ブログはリアルタイムなのがいいわけで、本になったものを、たとえ電子版であろうと手に取ろうとは思わないと思う。

装丁などが美しい本は素敵ですが、あぁ、これを所有したい!と思ったことは少ないかも。ただただストーリが良ければ、何か感動が詰まっていれば、それだけでOK.挿絵もいらない。逆に写真などが入っていると邪魔だと思う派です。なので、この青空文庫の簡素なスタイルで文句なし、です。

小説の魅力は、活字を追って頭を白紙にしてその話に入っていくときの、しんとした静かさ。たとえ周りで子猿たちが騒いでいても、ページに入ってしまえば、私は気にならない、子猿たちのことは丸ムシです。

その割には、気も多く、やれお茶飲もう、とか、洗濯が終わったようだから干してこようとか、中断も多くて、この気まぐれさにつきあってくれるんですよね、小説って。

ドラマとかはダメなのです。なぜかというと目、耳が疲れる、煩い、俳優さんたちの顔・恰好に目が行ってしまう、など情報が多すぎる。小説だと自分の都合に併せて想像したり、しなかったりできるからいいのです。

なので、電子書籍ツールとしては、このスマホのように、ただ文字をみ易く配置してあれば十分だと思います。BGM付き、とか、動画入り、とかは結構です。ページを捲るのではなく、スクロール式というのがあるとか、出てくるとか、これもいいかもしれません。
でも私みたいな読者層にはこれ以上使い勝手の良さとかを考えてくれなくてよいと思います。
子猿向けの児童本を自己出版しようと計画中。
表紙の絵を兄猿に依頼したら、こんな波乱万丈な構図が……
一方で、電子書籍業界の人にやって欲しいのは、マーケティングです。
「何か読みたいけど何読んだらいいかわからない」
私の周りの同年代の方たちからよく聞く声です。みんなしょうがないから昔から知っている林真理子とか読んでいる。面白くないと思っているのに読んでたりする。

海外にいると情報量が少ないので、私も図書館にいっては図書館のお姉さんに推薦図書を聞いたり、知人の薦める作家を読んでみたりしながら、「運命の出会い」を探しています。

そこで思うのは佐々木俊尚氏のサイトにあったように、例えば、自分の趣味を代表していると思う小説を2,3冊登録し、それが好きな人が好む本を薦めてくれるサービスがあればいいのに、と思います。アマゾンでも似たようなことをやっていますが、なぜかいつもピンと来ない本を薦めてくる。私がずれているのか、アマゾンのカテゴリー分けが甘いのか。

短い人生、本を読める時間は限られているから、できるだけ良質の、自分にドンピシャリなものだけを読みたい。読んでしまってから「あぁ、時間の無駄遣い……」と思わずに済みたい。
我がままですかね。

私が好きなScribd.comという、活字版Youtubeというのでしょうか、このサイトにて、月9ドル払えばScribdにある有料の本も読み放題というサービスを始めたようです。食べ放題みたい、と一瞬、いいなぁ、と思いましたが、これも何が読みたいか、検索すべき本を知ってて始まるからなぁ。

どんな未来が待っているのでしょう、本愛好家にとっての本環境。

皆さんはどのように本を選んでますか?
電子ブックに対してのぞむこと、ありますか?
ご意見ぜひ聞かせてください。
興味津々です。
もうチューリップが出ていました。サルト地方で採れたそうです。
ちょっと早いけれど、良い週末を~♪

6 件のコメント:

  1. こんばんは。
    私は知人が勧めて来る本を読んでみて、その作家が好きになれば出ているものほとんどを読みます。なのでこうやって読書家の美紀さんがブログで読んだ本を紹介して下さると新たな作家の開拓になるので助かります。
    電子書籍は私は抵抗あるのできっと紙の本をずっと読み続ける事になるでしょう。
    美紀さんと同じ年代なんですけどね・・・

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  2. Amichablis様、コメントをありがとうございます。なるほどなるほど、やはり紙の本の人気は揺るがず、なのですね。同様の意見をたくさん聞いています。私もすごーく好きな本だったら、きっと電子で読んでもハードバックも入手するかな。
    知人の方が薦めてくださるのはいいですね。私も、文学書に限られてしまいますが、なんとフランス人の夫から薦められて、再発見したところがあります。Amichablisさんのお気に入りの作家はどなたですか? お時間あるときにでもぜひ教えてください。

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    1. 好きな作家は山崎豊子さんです。ちょっとメジャー過ぎてお恥ずかしいのですが。
      でも哲学書以外大抵何でも読みます。
      旦那様は美紀さんにどんな本を薦められたんですか?

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    2. 私も山崎豊子さん、大好きです。とっても尊敬しています。あのエネルギーといい、社会に対する問題提起といい、天晴れ!と思っていました。そして終わりが得てしてやりきれないほど悲しい終わりなのも、リアルで、彼女の甘えのないところを感じて好きでした。先日亡くなられたのですよね。RIPです。 夫は井上靖が好きで、どれどれ、と読み出したら、超入り込んでしまいました。今は夏目漱石を好きになろうとしているところですが、あの洗練された知性、感性に入り込めずにいたりします。

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  3. 井上靖は数冊昔読んだ事あります。おろしや国酔夢譚がなかなか面白かった覚えあります。これを機にもう一度読みたくなって来ました。
    子猿君達は日本の本読みますか?児童書はかこさとしさんが大好きです。

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  4. 加古さとしさん...誰だろう、と思ってサーチしたら、天狗ちゃんとだるまちゃんの方ですね!私はこのよさがよく解らなかったのですが、子猿たちはすごーくはまっていました。おろしや…私も大感動をしました。フランスでは、Reves de Russie、ロシアの夢、というまたイケてるタイトルに訳されていました。一番好きな小説を選ばなくてはならないとすると「しろばんば」になると思います。こう書いているとまた読みたくなりますね。ぜひまた本の情報交換をよろしくお願いいたします。

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