2013年12月11日水曜日

子供のケンカ

唐突ですが、子育てって難しいときがありますね。

今兄猿は8才半。

フランスでは、小学校3年生で、まだまだ子供、と思っていたけれど、昨夜、PTAが主催するディナーに出席し、他の保護者の方の話を聞いていると、既にに彼の人生は第2フェーズに入っているんだな、と感じました。
PTAの毎年恒例ディナー
Florence Vyskocさんデザインの招待状です
場所は子供たちの学校の食堂なのです
今までは我が家のルール、価値観で生きていればよかった、親に守られていた。でも、実は少しずつ現実に晒されていて、例えば、勉強は理解しているだけではだめ。テストの点数が高ければいい、そして点数が足りなかったら中学進学の際肩たたきされる、といったシビアで、ねじれた現実が脅威としてそこにある。

「今からそういう現実を自覚させる必要がある。うちの子達はその準備が足りなくて、子供だからって自由にさせていたら、長男は競争に耐えられなくて、次男は、社会の枠が窮屈すぎて、この学校からドロップアウトした。3人目? 今中一だけど、上2人の失敗をみて学んだようで、とても順調。女の子は賢いね」
と、隣席のムッシュー。
うちの子猿たちは男子です、どうしよう。
「この世は競争、競争、競争。勝者のみがサバイブできるという世知がない世の中。でもそれが現実だから、子供もそれに対応できるように育てるしかない」
とかなり悲観的な方でした。

他の人と比べて、という競争ではなく、自分自身の掲げた目標との競争、ほら「己に克つ」ってやつ、そういうのじゃダメなのかしら。他の人との競争競争というのは安まるものがなくて辛い人生だと思うなぁ。

前置き長くなりましたが、そろそろ本題に。

昨夜のディナーで、ある方と話していると電話が入って、ちょっと中断。電話のあと、その方がいうのには、お子さんのお友達のお母さんからの苦情の電話だったそう。その方のお嬢さんが電話かけた方のお嬢さんを仲間外れにしているっていう。
うちの兄猿と同じ8才児の話です。聞くところによると、フランスの女の子社会はエグイようですよ。グループ制度、仲間外れなど日常茶飯事らしい。
通話を漏れ聞いたところでは、「被告」のお母さんは帰ってから子供の言い分を聞く、と繰り返し、「ごめんなさい」の一言は聞こえませんでした。片方の言い分しか聞いていないから詫びる必要はないけれど、私だったらついつい、ごめんなさい、と言ってしまいそう。
ある意味、あっぱれ!フランスママ。



この「苦情、言う、言われた」というの、こちらフランスではよく聞きます。日本でもそうですか?

苦情、言われた方の反応を見ていると、苦情言ったところで余り効果がないように思われます。
だって、私の知っている限りでは、
「あっちはこんなこと言ってるけど、うちのコ曰く、全然話が違うのよ」
っていうことが多い。所詮子供の証言なんて、主観的だし、嘘が混ざっていることが多いし。

……この嘘についてですが、子供って嘘つきますよ~。
「うちの子は嘘つかない」
と思ってらっしゃる方は用心された方がいいと思います。
昔、6ヵ月ほど保母さんの真似事をしたことがありますが、この子は嘘つかないだろう、と思っている子でも、簡単に嘘つくのです。悪意というよりは、嘘と作り話の境界線があやふやなんだと思う。
嘘は悪いことだけど、子供の頭から締め出すことは不可能なのだと思う。子供にとってはある種の防衛反応なのでしょう。
少しずつ、大きくになるにつれ、嘘つきは泥棒の始まり、ということを教えるしかない、と思います。

私が苦情言うときは、もうその子とうちの猿たちが一緒に遊ぶ必要はない、離れた方がいい、と思っているときのみ、プラス子供同士じゃ解決できなさそうなときのみ、その子の親に、「いや、お宅のお子さんね、言いにくいんだけど、こういうことがあってね」って言うかな。その時はすごーく心臓がドキドキしそう。言われるときも同様だろうな。
そして例えば子供同士の喧嘩などで、明らかに悪質なイジメだと判定できること以外だったら放って置くと思う。

だって親が入ると、治るこじれも治らなくなると思う。もともと喧嘩別れする運命の関係ならそれもしょうがないしさ。

さて昔から風来坊な兄猿。
友達が欲しいけれど、自分のしたいことだけしたい。多くの男の子が好きなボール遊びが好きじゃなくて、でも我慢してボール遊びしてまで、友達と一緒でいるのもヤ、でも一人はさびしい……このジレンマの中過ごしていたと、母猿は見てました。
それが最近になって、折り合いがついたようで、男の子の友達が少しずつできてきた様子。
「今度、スポンジのボール買おっか」
……スポンジのボールなら校庭で遊んでもいいことになっているのです。
「うん!」

少しずつこうやって社会に溶け込んでいってね。
いろんなこと経験して、しなやかに順応していくのだぞ。
今回は年末特大号(ほんとか)
「ノエルの掟」をアップしています。
ノエルで飛ばすコンテスの様子を綴りました。
お時間あるときにでもご笑読くくださいませ♪