2013年12月9日月曜日

日本語カリキュラムのあるラフォンテーヌ校の説明会

ベランダから見えるオトイュの競馬場(西にある)に反映する朝焼け。
光が冬色だと思いませんか?
またまたご無沙汰しております。

パタパタと足音たてて2013年が走り去ろうとしていて、「ちょっと待ってよ!」と後ろから追いかけている感じのこの頃です。

でも、お蔭さまで元気にしております。
モンマルトルの生地屋さん界で見つけた布をクリスマスだから、ってクロスにしました。
子猿が喜ぶかと思ったのに、見事にスルー。男子ママの哀しみね。

ブログを書けなかった理由の一つが、読書です。山田太一にハマっていました。
この本もよかったです。ホームドラマは好みではないのですが、私が体験した80年代の東京が見事に映し出されています。
山田太一を読んでいると、日本では勉強は学歴を得ることが目的、そういう価値観だったなぁ、ってしみじみ。
自分の青春時代は良かったと思っているけれど、学ぶ喜びがなかったことは悔やんでいます。

ただ、無目的に過ごした大学4年、最後の「学ぶ機会」にて「テキトー」に選択したインド近代史のクラスはよかったな。教授がエネルギッシュにインドの問題、日本との関係を講義され、専門外だったのに興味を掻き立てられたことがあります。授業中にアドレナリンが湧いたのはあの時だけ、それも卒業間際だったのが、ホント、残念。

……そういうことからも子猿たちには学ぶ喜びを知ってもらいたいのですが、フランスの学校教育、今のところ感心できません。

例えば掛け算の九九。
私はあれを丸暗記するという学び方がツマンナイと思っている派です。
幼少のころイギリスで掛け算を、その意味やカラクリから学んだあと、日本に帰国した私。
学校で「掛け算知ってる?」と聞かれ、自信を持って頷いたら、「じゃ、サザンは?」「シワ?」と聞かれで目が点になってたら、「なんだ全然知らないんジャン」と決め付けられた恨みがあるのです。

でもフランスも同じだったのですョ。九九ほどのゴロはなくても似た感じで丸暗記なの。

その他、地理でも文法でも何でも、先生が書き取らせたフレーズをそのまんま書かないと正解にならない。同じ意味でも言い回しが違うと減点。
こういうのって、子供としてもがっかりしちゃいそうで怖い。
今はとにかく自信をつけてもらいたいし、勉強って面白い、って思ってもらいたいときなので、ちょっと気がかり。

ここで漸く、タイトルに入ります。

土曜日に、パリ16区にある中学・高校公立高、ラフォンテーヌ校で日本語カリキュラムについて説明会がありました。パリ市内でコレ-ジュ(中学)から、学校のカリキュラムの中で日本語を取り扱うのは公立校はここだけです。日本人ママの間ではよく話題に上っています。
昔は、フランスに同化させるために、日本語を教えないという家庭も多かったようですが、最近のトレンドは、日本語文化を継承させたい、という家庭が多いため、私の周囲でもラフォンテーヌの人気がとても高いように感じます。
小学校までは日本語補習校や家で勉強し、中学からはできるなら、ラフォンテーヌ、と言う方が多いのです。(もちろん、違う手段もあります)

ラフォンテーヌでは、日本語を第一外国語として学ぶコースと、第二外国語として学ぶコースがあるとのこと。第一外国語コースは難関とされ、週4時間国語、2時間日本の社会科(日本語による)を教えて下さるそう。この社会も教えるというアプローチがとてもいいな、と思いました。
詳しくはこちらを。

でも、はて、うちの子猿たちは向いているのだろうか。

フランスって、私が思うに、日本ほど塾依存度が高くない分、学校が生徒に課す勉強量が多いと思う。ま、これが本来あるべき姿だと思うのですが。
一昨年、中学生の姪っこを預かったときにビックリしたけれど、日本でいう中2ちゃん、もう年がら年中テストがあって、課題があって、莫大な宿題が出てました。彼女は頑張り屋さんだから、学校から帰ると食事の時間以外は殆ど勉強してました。

ラフォンテーヌも同様にただでさえ勉強量は多い。そして多くの公立校もそうであるように、バカロレアでの実績を上げたいため、成績が悪い生徒はどんどん肩たたきして外に出す、というアグレッシブなところがあるようです。そこにさらに日本語をやる(そしてはっぱかける)ことは可能なのだろうか。

ま、再来年の兄猿の傾向と趣向をみながら決めるとしますか。

ところで、何故、こんな早くから説明会にいったかというと、もしラフォンテーヌに入れたいのなら早めに対策を組んだ方がいいと聞いたからです。入試にあたって、小学校4年までの国語力が要求されるようですよ。

うちの場合は日に日に、夏休みを日本で過ごした効果が消えつつあり、特にちび猿がマズイ感じですね。環境に流されるタイプだから、彼は。


脈絡ない写真をごめんなさい。
昨晩は
玄米とキヌアと白米に昆布を一枚いれて
フランスでこの季節出回る剥き栗(ローストの添え物・詰め物用)を使った
いい加減栗ごはんを炊きました。大変美味しゅうございました。

学ぶ喜びは勉強によって耕された畑にこそ宿るもの。
この遠回しなロジックを子猿たちに叩き込み、とにかく勉強させなくてはならない、至難の業を母猿は成し遂げられるのか。

……あ~あ、前途多難ですヮ。

どうぞ良い一週間を~♪