が、どうもイマイチ進まない。
今向き合っているのは、子猿たち向けに書いた児童書です。
表紙の予定画(by子猿たち) |
一方、うちの子猿たちは本を読まなくて困ってました。
Tintinやドラえもんは読む(見てる?)けれど、文字だけの本は開かない。
本好きになってもらいたくで、本を読み聞かせていたら(夫に丸投げしてます)、ある種逆効果というか、怠け癖がついたようで、自分では読まなくなってたのです。
それが、最近になって、兄猿がついにハリーポッター1巻を読破しました。これも半分くらいは夫が毎晩何ページも読み聞かせてエンジンをかけ、という努力の賜物なのでした。
兄猿すら読む気になったハリポタ。どれ私も、ハリーポッターを再読し、秘訣のようなものを学ぼうと、日本語版を子猿たちが通う日本語補習校の図書館にて借り、週末は時間が許す限り読んでみました。 昔読んだことはあるのです。ただ、あんまり良さが分からなかったのです。ちょっと疲れちゃうというか。
でも違う観点で読むとやっぱりすごいですね。
テンポが良いし、なにより1文章の中に、何か子供が興味を持ちそうなこと(変な名前だったり、音だったり、魔法だったり、意地悪だったり)があって、子供の興味を引き付け続ける。これはシャポーです。
クリスマスにロンドンで見た子供向けのミュージカル、「マチルダ」を思い出しました。
私はこんなにテンション高いと疲れちゃうんだけど、子供はこれ位じゃないとダメかもね。真似できることはしようと思ったけれど、無理だな。
ところで、このハリポタを借りた図書館には大変お世話になっています。私の人生でこんなに和書を読み込んだのは、かつて図書館の隣に住んでいた20代の頃以来のこと。パリにてこれができたのも、この図書館のお蔭です。本当に感謝しています。
司書の方は新書が入ると教えて下さる。春だからでしょうか、先々週は10冊近くも入荷されていました。
何冊か借りた中に、2冊ほど、東北震災の本がありました。3年経って、ようやく逃げずに、手に取ろうと思えるようになったんだな、と自己発見です。きっと書く方、出版される方も、3年経って、書く気、出す気になったのかも、ですね。
1冊は、犠牲者のご遺体を「復元する」方の話でした。ご自身もそうですが、貴い心を持っている人々がたくさんいることを知って、頭が下がる思いでした。
もう1冊も、犠牲者の方の哀しみを身近に感じる内容の本。あらためて犠牲者の方の鎮魂を祈り、残された方たちの心が慰められることを祈るばかりです。また、何十年か前にも大津波が来た土地に原発を建てたことに激しい怒りを感じました。
この本はフィクションで、「え、これはないでしょ」、と思う箇所もあったものの、全体としては臨場感があり、津波が来たときの状況や家族が亡くなったときの心の動きなども想像させられて、「本の役割ってこういうことだよね、伝えることだよね」と再認識しました。
本によって、同情、共感、気持ちを読み取ろうとする、そういう「心の土壌」が耕されるのだと思う。震災の本、子猿たちにも、逃げずに読んでもらいたいな、と思いました。
さてさて、週末に夫と話する中で、7月に引っ越ししようと思っていたのを、何と来月初旬にやっちゃおう、ということになり、これからしばらくバタバタします。もし余りブログのアップがなかったとしても、心配しないでください。軍手に鉢巻で梱包しているだけですから。
ではでは、よい一週間を!