一昨日、サルト地方よりパリに戻って参りました。
子猿たちにとっては3週間ぶりのパリ。
私はといえば、木曜日以来、ロング・ウィークエンドに毛がはえたようなものなのに、何だか1か月ぶりくらいに感じられるホームスィートホームです。
だってだって、ですよ。もう見事に振り回された週末だったのですょ。
結婚式に出席するため、金土日と留守にした義理の両親は、「夕方に戻る」といいながら、昼ごはんの時に帰ってきたり、「お茶の時間に来る」と言っていた義理の妹家族は夜到着。来るか来ないか返事をくれなかったもう一人の義理の妹は結局来ず……。
義理家族の「気まぐれ」は毎度ですので、母猿、全天候(?)に対応すべく、金曜日から料理料理に明け暮れました。もし全員そろえば16人ですからね。4人分作るのに慣れている私としては、4倍です。
食材は義母の菜園(ポタジェ)より。ジャガイモのホクホクなこと! 玉ねぎの甘いこと! |
母猿も気分だけは鉄人と化し、エプロン付けて、「Allez, cuisine!」です。
悪天候で例年より不作なトマトたち |
両端のはラズベリーを混ぜてみました。 |
この家にはニワトリが3羽いるけれど、
ガンバレ! |
そこで玉子いらずのクランブルを作ることにしました。
落ち林檎、落ち梨、ラズベリー、イチジクを入れました。 これがタピオカを振り掛けた状態 |
先日お邪魔したマリアンヌの家で素晴らしいコツを教えてもらいました。まず、果物は火を通して水分を少し煮詰めておく。粗熱が取れたら、タピオカをサラサラっと振り掛け、その上にクランブルをタップリ乗せて焼くのです。こうすることで、余分な水分をタピオカが吸ってくれるので、クランブルはサクサクと香ばしく焼きあがります。
今回は、ミートソースを作るのではなく、お肉はガーリックと玉ねぎ少しと一緒にお肉で炒め、玉ねぎはバターで炒め、仕上げに茶砂糖を少し加えてキャラメリゼさせ、トマトは湯剥きしてスライス、ズッキーニは薄切りにして湯通しします。これとラザニアのパスタ、ベシャメルソースとを適当に重ねるやり方にしてみました。すると、いつもと材料自体は変わらないのに、この方がそれぞれの素材の味が生き、野菜のフレッシュさも残って美味しく感じました。
この大きなのを2つ作りました。 毎度のコツは長く焼くこと。最低1時間天火にいれておくと、全体がとろーっとしてオイシイ。 |
その頃は、義母が、義理の妹が、そして子猿たち、甥っ子たち(男子5人!)が、熱いオーブンの周りでワーワー言っていて、写真どころではありませんでした。
その他、ベトラブと呼ばれる、赤カブ?のサラダも。
黒カブ? ポタジェの野菜は色も濃く、味も濃い。 ベトラブは串がスーッと通るほど柔らかくゆでて冷やし…… |
……こんな風に適当に切って、お酢とオリーブ油、塩コショウで味付けします。 フランスでは、浅葱を刻んだのをトッピングすること多し。 ビックリするほど甘くって、それがビネグレットとよく合うサラダです。 |
自分の家族や友達と一緒の食事の方が、もっと品数はあるかも……。
フランスの家庭での食事って、ちょっとした前菜(この日は↑のベトラブのサラダとサルト地方名物の豚のリエット(お肉屋さんで買ったもの)です)、メイン、デザートさえあれば、あとは、レタスだけのサラダ、チーズとパン、果物、そしてワインを間にはめ込むので、気付くと立派なフルコースになっている。そして各「コース」にて色々なものを適量食べているので、胃も持たれないし、実に合理的かつ健康的、その上様式としても美しい食事なんですよね。