2013年7月10日水曜日

横浜ロマン




現在、豪華客船にてクルーズ中です。たまには贅沢もしなくちゃね。
海風の気持ちいいこと!

これが私の客室です。レトロでいいでしょう?




……なんてバレバレですかね。



日本が誇る、氷川丸を見学したときの客室の写真です。

とても素敵な船なのね、氷川丸。
クルーズ=船酔いとしか連想できない私なのに、太平洋に出てみたくなるほど。

というわけで、先週末はひさびさに横浜に行ってきました。


夫も合流したので、男子3人が大好きな船三昧のコースをたて、梅雨明け初日の炎天下の中、母猿がんばりました。


まずは、帆船日本丸。


1930年に作られ50年余りもの間活躍したそう。木造のデッキ、マストの美しいこと。

船内も、規律とロマンを感じるシンプルビューティー。キィキィという足音をたてながら見学していると、船乗りたちの声が聴こえそうなの。付き合いのはずが早くも船舶オタクと化する母猿です。

このあと赤レンガ倉庫に向かい、海上保安庁の船を見て、その雄姿に清々しい気持ちになり、


その足で横浜クルーズへ。

本牧ふ頭の方まで行き、横浜港の大きさを再認識したり、
大桟橋の様変わりに驚いたり。……90年頃に大桟橋に停泊していたクイーン・エリザベス2号でバイトをしていたことが思い出されました。あのころ一緒にバイトしていたあの人、あの彼、あのコたち、みんなどうしているのかな。


下船した足で、わが青春の山下公園を通り、

いざ中華街へ!

中国にいたことがある夫は、他の国の中華料理に納得したことがありません。そのたびに「いつか横浜の中華街に連れてってギャフンと言わせるぞ」と思っていました。

私も多くの国の中華街に行ったことがありますが、横浜中華街のレベルは世界1,2を争うと思うのです。

結果は、合格~!


四川風のソースは、辛いだけでなく、麻の実のこう、すーっとする香りがなくてはならないそうですが、ばっちりだったよう。

ポルトガルから伝来したのでしょうか。夫が試そうって。
エッグタルトと兄猿の好物ゴマ団子も買い食い。
夏バテ知らずです、男子組
また街並みも興味深かったみたいで、たくさん写真を撮っていました。でもわかる。脇道など、こんなに中華中華って並べ立てていても、決して中国ではない、「横浜の中華街」なのよね。

そして最後の〆は冒頭の氷川丸でした。


折しも、浅田次郎氏の「シェエラザード」を読んでいるところ。

阿波丸の悲劇という史実に基づいたフィクションです。
阿波丸(小説では弥勒丸)も、氷川丸も、客船として作られたけれど、戦時中は、食料を運んだり、怪我した軍人を収容する病院船として活躍したそうです。そして氷川丸だけが、戦争を生き抜いたという……。色々見たんだろうな、この船さん。
気分はCapitaine Haddock
船内は、30年代のちょっとノスタルジックなデザインでまさに好み。デッキから見える景色も青々として爽快で、「クルーズしたくなる? 」と夫に聞くと、
「ファーストクラスならね」
だって。

1854年に黒船が来たとき、欧米はもっと開けている神奈川港の開港を望んでいたけれど、日本は横浜を推して、当時は何にもない漁村だった横浜を短期間で「街」に作り替え、欧米を納得させたらしいです。そして繁栄するも、その約60年後に、関東大震災で全てが流された。そして、復興……。


近代化を迫られ、街を作っては地震に流され、また復興する。これが日本の「さだめ」なのでしょうか。


私の知っている横浜とは殆どが様変わりしていたけれど、どんどん進化する、というのがこの街のさだめだと思えば、「いけいけ! 」とハッパかけるしかないわ。


……と思っていたら、気付かぬ間に、夫がニューイングランドホテルの写真を撮っていました。

誰の目から見ても美しいんですね、やっぱり。

古き良き横浜も残っていて、ほっとする母猿でした。