パリでは椿は春に咲く花。今年はよく花がつきました |
産休代理で小さな雑誌社にて9か月近くお世話になったのでした。
本当に楽しく、学ぶこと多い職場、同僚たちとの日々、お別れはさびしいけれど、Change is goodと前向きに捉えています。
テッセンのつぼみも膨らみに膨らんで、 見ている方がドキドキしています。 |
今日、日曜日は、最後の日に職場に持っていこうと、チーズケーキを作っています。
このレシピは友達から頂いたものを私流に簡略化したもの。昔母が作ってくれたのとよく似てます。
NY風チーズケーキ
クラスト部分
大匙2~3杯のバターを室温にしたもの
クッキーをひと箱。200グラムくらいでしょうか。フランスではスペキュロスを使っています。日本で母はリッツのクラッカーやマクビティーの胚芽ビスケットを使っていました。
クッキーを粉々にして、バターを練りこみ、ケーキ型の底に敷き詰めます。
クリーム部分
クリームチーズ700g
全卵3個
砂糖150g
レモン汁1個分
材料を全部ボールに入れて混ぜます。
先ほどのクラストを敷いてあるケーキ型に、このクリームを流し込み、オーブンで170℃で40~50分焼きます。予熱炊きも必要ないと思います。焼き時間は、型の大きさによって、クリーム部分の厚みも違うでしょうし、オーブンによっても違うと思うので、焼き色がついてきたら引き上げる感じで……。
今日はブルーベリーを入れてみました |
ケーキに、サワークリーム250cc(フランスだったらクレームフレッシュ)に砂糖大匙2を加えたものを上に塗り広げ、220℃のオーブンで5分ほど加熱。
出来上がりです。1日2日置いた方が美味しいと思います。
私が子供の頃は、日本でこの材料を揃えるのが難しくて、フィラデルフィアのクリームチーズがアメリカに比べると高い高い、と母がボヤいていました。
それが小学校高学年の頃に、給食でKiriの10g個装バージョンのクリームチーズが出てくるようになって、まだクラスの皆はクリームチーズを知らないから、「気持ちわりー」とか言って残していたではないですか!食い意地張っている私は、なんてもったいない、と友達が手つかずにしているクリームチーズを集め、家に帰ると母に見せて、「これはチーズケーキ用のクリームチーズか」母「あら、そうよ」、「これでチーズケーキを作れるか」とお願いしたのを覚えています。
また、あのころはサワークリームもとても高く、ヨーグルトサイズのが350円だったように記憶しています。母は、生クリームを買って、それにレモン汁を絞り込み、サワークリームのように凝固するのを使っていました。味など、子供の私には差がわかりませんでしたし、子供心に、レモン汁で液体からクリーム状に変化することに驚き、母の生活の知恵の豊かさに尊敬すらしたものです。
中一の頃でしょうか、料理が好きな友達といっしょに、このチーズケーキを作ってみたことがあります。彼女はレアチーズケーキしか食べたことがなく、私がNY風チーズケーキについて熱く語ったことで、興味を持ち、どれ作ってみようということになりました。
チーズはもちろん、給食の残り物のKiriです。その日の収穫は少なく、そうなるとチーズの分量が少ないから、とっても薄いケーキになってしまう。食べ盛りの私たちはそれでは足りないからと、卵の量を増やしたりして、かさを増やしたのですが、出来上がりは、もちろん、ぴんとが来ない味。卵が増えたけれど、膨らまないから「チーズ臭い失敗したスポンジケーキ」って感じです。英ちゃん、この時のこと、覚えているかしら。
今の日本ではもっと気軽にこれらの材料がそろうのでしょうね。
でもコチラ西洋のフランスも、あまり日本と状況が変わらなく、というか遅れているかも…。フィラデルフィアのクリームチーズがふつうにスーパーに置かれるようになったのは、去年あたりのことです。
ま、昔は流通が限られていたから、懐かしい想い出もできたわけで。
ちなみに、タクの子猿たちは、チーズが苦手なので、「気持ちわりー」といって味見すらしません。
まったくバチ当たりなヤツラめ、なのです。