横浜より、フランスに戻って参りました。
今回は、パリではなく、ヴェルサイユに根を下ろすことにしました。
緑豊かな横浜の一軒家での2年を経た今、コンクリートのパリのアパートに戻る気になれず、都落ちを決めたのです。
大変だったか、と聞かれれば、そうなのですが、引っ越しもこう年季が入ると慣れてきます。
引っ越しとはそういうものだろう、ということを気持ちと身体が記憶していて、衝撃の疲れ、衝撃のショック(重ね言葉承知)はなく、ただただ淡々と、粛々と作業と向き合う、朝起きて、段ボール箱をたたみ、夜は段ボール箱に突っ伏してバタンQ、そういう何とも言い難い日々でした。
久々の田舎の森。この木々たちに今までもどれだけ心を慰められたか。 今回も、「あぁ、息できる~」と感じました。栗と松の木ばやしです。 |
たった2年の不在ですから、当たり前かもしれないけれど、進化も変化も一切みられない。不景気なのでしょう。
そして第二印象というか、目が慣れてくると見えてくるのは、進化どころではない、2年分の疲弊です。建物が傷んでいる、道もメトロも以前よりも汚い、人の心も暗い話題ばかりですさんでいる。
そしてなんと言っても悲しいのは、機関銃を持った迷彩服の兵隊がそこらかしこにいること。機関銃に守られてミサに参加するなんて。
酷い時代が来たものです。
そこでで、早速子猿たちと2キロほど摘んでジャムにしました。
フランス語では、ミュールと呼ばれるブラックベリー。
とろっとしていて、酸味がやわらかで、クリーミーなフランスのヨーグルトやフロマージュブランにかけて食べるのにぴったりなジャムです。
やれやれ、と一息ついて田舎の家の屋根裏に置かせて貰っている荷物を解くと、お気に入りのインテリア本が出てきたのは嬉しいサプライズでした。
久しぶりね! とつい声かけてしまった2冊。 今みてもやっぱり素敵。 |
両方ともインテリア本です。
だけど、あるページ現れる女性の横顔が忘れられなく。
昔から、自分の未来をイメージすると、自分がその女性にすり替わっていたりしてました。
何かブレた方に向かっているときなど、ふとその女性の横顔を思い出し、軌道修正したり、
と密かに私に影響を与えてきたその一ページの一ショット。
今回は、ノエルの頃には引っ越し(そう、再度!)予定の新居のイメージに、この本の表紙を思い浮かべていたところだったので、この再会はとってもタイムリー。
その昔、フライト時代に、アメリカのどこかで適当な気持ちで購入したという、いい加減な出会いだった割りには付き合いが続いている本。
出会いなんてそんなものかもしれませんね。
夫の書斎に佇んでいた賢者。 彼の中国時代の思い出グッズらしい・・・。 |
引き続きお付き合いのほど、宜しくお願いいたしま~す。
取り急ぎ、ご挨拶まで! でした!
取り急ぎ、ご挨拶まで! でした!