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ベルサイユは、エリザベート庭園より。 |
皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
友人らのSNSでは、日本の青空の写真を楽しませて頂きました。
こちら、ベルサイユは、雨が降る日がありましたが、それよりも、とにかく寒い!
今朝は格別に寒くて、気温は6℃でした。
でも、わが家はみんな元気ですので、どうぞご安心を!
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元気も元気。
こんな美味しいケーキをご馳走になったりしていました。
桜モンブランですって! |
さて最近は、信仰ということについて少し考えていました。
「信仰」というと、ぎょっとする人もあるかもしれません。英語で言えばFaith、辞書を見ると、信仰の他に、信念、確信、信頼などとあります。
というのは、このところのベルサイユで話題になっているのは、宮殿庭園の近くに建立された、ある宗教団体の神殿(Temple)のことなのです。
ここで宗教名を明記すると、検索で引っかかりそうなので、M教としておきますね。前回の米大統領選に立候補していたミット・ロムニーが属している宗教です。この宗教に賛否意見はありませんし、それが目的の文章でもなく、曲解されるのと困るので、こういう怪しい表記をすることを悪しからずご理解頂けますよう。
この神殿は、通常は特別な信者だけが入場できる施設ということなのですが、建立記念として、この一か月近くは、予約すれば、一般の人も中が見学できるというので、好奇心から訪問してきました。
何故、「好奇心」かというと子猿たちが横浜で通ったインターナショナルスクールに、M教の生徒が何人かいて、親子共々仲良くお付き合いしていたことから、どういう宗教なのだろう、と興味を持っていたのです。
そして、先月末には、そんなママ友の一人が、M教内でも話題のこの神殿を訪問するために、はるばる渡仏してきました。今回は長男さんだけを連れての渡仏でしたが、三男のザックは兄猿と同じクラスで、一緒にロボティック相撲に取り組んだ友人でもあり、また、ザック君とその兄弟は学校でも評判の優等生でした。長男さんは、高校生で、一度もフランスに来たことないのに、フランス語ペラペラ! とにかく、優秀で品行方正な家族なのです。
半年+ぶりの再会にハグを交わし、和食を食べながら、ザックやその兄弟たちが相変わらず立派に育っている話を聞き、人の子供ながら嬉しくなる。そして、どうやったらそういう子供が育つのかも知りたい。そのバックボーンにはM教があるということのようなので、少し話を聞きました。
私自身は、カトリック教徒です、……なんて言うのが恥ずかしい緩い信仰を持っています。
日曜日のミサ、行くには行くけれど、そこで静かに自分の世界に浸るのが好きで行く、という不埒者だったりします。
あとは、お祈りするのが好きでもある。
とにかく教会の空気が好きなのです。
教会に行くときは、家にいるときとそう変わらない格好で行きます。男性の装いを見ると、ジャケット着用している人も見かけますが、カジュアルな格好の人の方が多い。
うちは、せめて靴だけはスニーカーではなく革靴を履く、というのは子猿たちにも強制している、その程度です。
それがM教はもっと厳しいです。例えば服装にしても、日曜日は、男子はネクタイを絞め、制服に近い格好をするそう。
日曜日は3時間ほど教会で過ごし、その後は家族で過ごすことを譲りません。道理で、日曜日の誕生日会やイベントに、ザック君は欠席だったわけです。
M教は、服装以外も、勉強や仕事に関しても、きちんとすることを奨励しているとかで、これが好感度高い人が多い理由の一つなのでしょう。
また助け合いや、コミュニティー活動も奨励していて、こういう社会的な一面を持つがため、異端視されつつも、多くの国で受け入れられているのだと理解しました。
メンターシステムもよくできていて、困ったら手を差し伸べてくれる人がたくさんいるようです。教義的なことも迷ったらしっかり向き合って、ドロップアウトさせないように説くことができる優秀な指導者もたくさんいることでしょう。
また、ユタ州にはM教が運営する大学もあり、信者は無償で教育を受けることができるそう。それもこれも、収入の10%以上を献金するというルールがあるからなのでしょうが。
こういう綿密に構築されたシステムの中にいれば「困ったことがあっても、神様を信頼していればいい。家族もいるし、その外にも教会の誰かがいる、僕を守ってくれる、受け止めてくれる」という安心感があるだろうな。そして、自分もいずれそういう頼られる大人になろう、と思うような、ロールモデルもたくさんいるんだろうな。
そしてそういう、「絶対的な」安心感の中で育つ子は、確かに真っ直ぐ育つんだろうな、と思ったのです。
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荒れた庭に咲いていた薔薇。
素晴らしい香りでした! |
ベルサイユは、カトリックが強く、大きな教会が幾つもあり、私立の小中学校や教会ではカテシズムの授業があり、日曜日の夕方にはティーン向けのバンド付きミサまでありますが、
それでも、M教ほど、宗教が子供たちの近くにある、という気がしません。
困ったことが起きた時に、神父に相談に行く子供たちはいるのだろうか、という感じです。
教会の関係者が子供や若者のメンターにはなっていないと思います。
……なんて、教会、メンター?などというと、日本では警戒される方も多いでしょう。日本語で宗教とか、宗教色という言葉を聞くと、=胡散臭いとか、怪しいとか、ネガティブなイメージがつきまといそうですものね。
私は、信仰/Faithがあった方が良いと思います。
Faithを持つ、それが宗教でも哲学でも、親でも、自分信仰(どうだろ?)でもいいから、信頼できる倫理感を持っていないと、内省できない気がする。そして、考えなくなったらおしまいという気もするし。
日本人は、宗教的ではないが、霊感的(スピリチュアル)だ、というのを聞いたことがあるけれど、霊感的というのと信仰というのはまた違う気がする。霊的なものを「感じる」のと「信じる」は似てて非なるもののよう気がするのです。
さっきから、気がする、気がする、とそればかりで、はっきり言えなくてすみません。
緩い信仰、気がする、断言できない、揺れるぶれるの典型的現代人たる私なのです。
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少し前に撮った近所の藤棚 |
まあ、ダラダラとこんなこと考えていたのですが、今日ここで書きたかったのは、そのうち、私の中でもフツフツと意識改革が起きてきたことです。
私は、今家庭という小さな社会の中で、しっかり子供たちを守り、受け止め、安心を提供し、正しくあれ、と先導する、そういう立場にあるんだな、ということを今一度認識したのです。
日々忙しくて、ついつい、子供たちの話を聞き流したり、説明をめんどくさがったり、「世間ではこのくらい図太い方が生きていけるから」、などという理由で矛盾したことを言ったりして、そして「しょうがないじゃん、ママだって人間なんだからさ、そんな責めないでよ」と開き直る。
こういうのは、やっぱり良くない、もうちょっと正しくある努力をすべきだな、と反省したのです。
子育て以外でも、もうちょっとシャキッとしたら?という内なる声が聞こえてくる、
そんな今日この頃です。
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ごめんよ、チビ猿。 |
それもこれも、周囲の雑音が収束に向かい始めたから、かもしれません。
誰も支持できないフランスの大統領選挙も終わったんだし、もう、悶々とするのはやめて、歩くしかないじゃない? という気になってきたところがある。
一言だけ、一言だけ最後に言わせて頂けば、仏大統領選、オバマ氏は、「恐怖ではなく希望を選べ」と言ったとか。……オランドの元4年間経産相として不景気、増税に導いた人が大統領に選ばれて、どこに希望があるのか、全くわからないし、左寄りメディアが煽動した選挙というものに民主主義が冒涜された、という怒りすら感じた今回のキャンペーンでした。
……が、もういいです。ほんとうにいい。
気を取り直して行こう、と、今、心底思いはじめています。
明日へのFaithがあるから大丈夫。
皆様もどうぞ素敵な初夏を!