2014年10月5日日曜日

フランスの味を日本で……

今週は買い物が楽しい一週間でした。
ここ横浜にも秋が訪れたようで、スーパーに行けば、柿、みかん(もう!)、さんま、秋鮭がお買い得な値段に下がり、栗はあるわ、神奈川県産のサツマイモはあるわ、季節が夏から秋に移ったことを確認させられる品揃えでした。

食の国、フランスの農産物、肉、魚のおいしさは、日本より勝ると思います。でも日本には日本ならではの作物や魚があって、例えば、小松菜のように、えぐみというかアクっぽい野菜、歯ごたえが楽しい野菜(日本のキュウリ、もやしなど)はフランスでは手軽に使うことはできない。
たとえば、小松菜、葉唐辛子、三つ葉、水案、茗荷といった
冷蔵庫にたむろってた青野菜を
友人からもらった茅の舎のだしでさっと煮ただけの
香川県産の細うどん。

アラフィフの腹にぴったりの味だこと。
日本ならではの一人ランチメニューです。
あとなんといっても魚が新鮮で種類が豊富。
浅利、ホタテ貝柱といったものも、20分並ばずとも(カールフール、オトィユ店調べ)気軽に新鮮なものが買える。そして、産地も細かく表示されているから、自分で安全リスクを確認しながら購入できる。(放射能って言葉は、タブーなんでしょ?「安全」という言葉に置き換えることになっているらしい昨今の動きに倣ってみました)
パリでだったら、北海水産、マルシェを動員して
100ユーロするかもしれない手巻き寿司も
徒歩5分圏内、コストは半分以下で調達できる。
兄猿よ、今だけのご馳走だからね、食いだめするのよ。
一方、フランスの方が有利なものは、たとえばビフテキなどの肉のおいしさがキーの肉料理。
牛・豚・羊・鶏、どれとってもフランスの方がおいしいと思います。コクが違う、野趣味が違う、熟成度が違う。

また、じゃがいも、ニンジンといった根菜類もフランスの方が甘味が強くて好みです。フランスの土壌は肥沃なんでしょうね。レタス類もフランスのはもっと葉っぱの味がすると思う。果物もそうだけど、フランス産の方が味が濃いと思う。

パリの週末と言えば、何かのローストかビフテキ、そして添え物にはポンムドテール・ソテー(詳しくはコチラを)だったのですが、これを日本のジャガイモでやっても、甘味に欠けるのでイマイチです。
日本のジャガイモはどの種を使っても、パサパサしている。そこで、ポンムドテールエクラゼと呼ばれる、ゆでたジャガイモをフォークの背でつぶし、バターをたくさん乗せるという、いい加減なマッシュポテトの様なものを作ってみたのですが、甘味が少ないので、塩バターとのコントラストがイマイチで、ツマンナイ味。そこで、今旬のサツマイモを混ぜてみたんですが、そうしたら、結構フランスのに近づいてきました。

反対に、敢えてア・ラ・ジャポネーズをやってみたのが、このシリアルバー。
もともと適当な私の料理ですが、シリアルバーはその究極でして、
オーツ麦、2合
ナッツ 1合 (「合」なのは、長いこと計量カップすらないままお菓子作りをしていたからです)
……これらはざっくりとフードプロセッサーで細かくしておく。

オリーブオイル大匙2
はちみつやメープルシロップ 大匙2
砂糖 大匙2
水 大匙2
塩 小さじ1/2

と言う基本型の材料をただ混ぜ、
天板に敷き詰めて
130℃のオープンで焼く。

のですが、
今回は、ナッツをアーモンドにして、さらに1/2合の煎り大豆、大匙2のイリゴマ、そして塩の代わりに味噌を小さじ1強混ぜてみました。さらに、糖分として黒蜜を大匙1加えたり、と日本ならではの応用をしたのです。
さて、いざ焼こうとしたら、新居のオーブンがガスオーブンで、最低温度が170℃ということに気づき、でもま、しょうがない。170℃でやってみたら、30分程で、カリッとなり、「なぁんだ」と、ますます「いい加減でもいいんだ」と危ない確信を得。

大豆が入ると、急にひなびた味になりますね。私的には大変美味しゅうございましたので、
「超いい加減料理」をシェアさせて頂いた次第で。

大雨の今日、台風、参りましたね。
どうか皆さん、ご無事に、そしてご自愛を!