2012年4月21日土曜日

金曜日!あぁ疲れた!



春休み一週目が無事終わりました。晴れたかと思うと雨、風、ヒョウと、何でもありの悪天候の中、母子とも有意義に過ごすことができて、現在自己満足中。 


今日は近くの公園で自転車セッション。今週ずっとお付き合いいただいた友達ファミリーの長男と兄猿は「かっとび」してとっても楽しそう。中学の頃、町中を友達と自転車で飛ばしてはスリルを共有した喜びを思い出します。ちび猿と友達の次男君は補助輪なしで乗れるように訓練。もちろん、ママ達、腰をかがめて走らされました。
ところで日本では、幼稚園で補助輪なしが主流なんですって?私は確か8歳くらいに取れたような気がするのですが。バランス感覚は幼い時の方が優れているときいたことを思い出します。 

とにかく、チビ猿、お兄ちゃん達と次男君に追いつきたかったのでしょう、がんばった、そして乗れるようになった!得意顔です。 

さて、母猿は、自転車訓練と昼から飲んだビールのせいか、夕ご飯セッション前の今、既にダウン寸前です。 
それにしても、今週、お友達とずっと一緒でとても助かりました。子供同士も気を許しあっているし、大人達は、軽いこと深いこと色々おしゃべりできて楽しかった。一人だったらこんなに楽しく色々な所にいったりしなかったと思う。とても楽しい一週間をありがとう!友達って本当に大切だわ。 
 
明日は買出しですわ。 
皆さん、どうぞよい週末を!

2012年4月19日木曜日

子育ての喜び



チビ猿、危険!ベランダから落下寸前!
……ではありませんのでご安心を!
この写真はサイトから借りました
春休み中の子猿達。昨日は104(サンキャトルと呼びます)という、現代アート空間に出かけてきました。こちらの日本語メディア、Hayakooのリンクの方がよくわかる説明ですかね。参加型アートを主とした空間なのです。
そのひとつが上のトリック。
平面になっているアパートの壁に寝そべり、斜め45°に立てられた大きな鏡を見ると、上の写真のように映るという……母猿、この映像が頭に残り、いつか子猿がベランダから落ちるという悪夢にうなされるでしょう。そのくらいリアルにできています。


この104、ロフトのような空間です。そこでは、ストリートダンスを練習する若者、大道芸を練習するおじさんなどがいて、それを眺めながら、沢山設置してあるビーチチェアに座ってママ友とおしゃべりし、子供達は小さくはしゃぐ、という何とも今のパリっぽい遊び方ができます。また、警備体制もしっかりしていて、ダンスの音量など、行過ぎるとすぐ下げさせられますし、言ってみれば、安心できる環境でパリのストリート文化を体験できるって感じ。悪天候の日にお勧めします。


さて我が家の子猿達。
今ちび猿が5歳、兄猿はあと2ヶ月で7歳。毎朝起きてくると何か大きくなってる。髪・爪の伸びも速い。ジーンズもどんどん短くなる。昨日食べなかったものを今日は食べている。食べる量が多くなっている。個性も出てきた。
もちろん、3歩歩いては2歩下がるって感じの速度ではありますが、ビュンビュン成長しています。


彼らと暮らしていると、彼らのこの瞬間、例えば、このほっぺの柔らかさ、この透明な涙、この眼差しなど、今だけのもので、もう二度と逢えないんだな、と実感するのです。今日の彼らは明日の彼らとは違う。大人も本当はそうなのだろうけど、変化がゆっくりだからあまり切実に感じない。


以前、宮沢りえさんがインタビューで、「悲しいことがあって、うれしいことがある、悲しみが深いほど、そのあとにくる喜びが大きい、この心の振り子が……」と肝心の結論を失念してしまいましたが、これを聴いたとき、この人は勇敢な女性(ひと)だな、感心しました。悲しいことを大切なこととして受け入れる度量って中々ないもの。悲しいことからは逃れたいと思うのが凡人でしょう。


Anyway、子猿達との毎日は、毎日毎日、瞬間瞬間が喜びと悲しみ。成長したことを喜び、昨日の彼らと二度と逢えないこと悲しむ。毎日が一期一会。
彼らのお陰で、母猿、すごーく生きてるなぁと思うのです。
心の振り子が動いている=生きているってことですものね。


皆さん、どうぞよい一日を!

2012年4月16日月曜日

人生の習慣

毎度の乱読日記です。


ある日、子猿の日本語補修校の図書館で物色しているとき、ふと手に取った「人生の習慣(ハビット)」By 大江健三郎。
前からこの書棚で目にしていた背表紙だけど……とパラパラみると、第一章が「信仰なき者の祈り」というタイトルです。これは私がちょっと前に探して見つけることが出来なかった我が母校での講演録でした。「本になってないのかも」と諦めていたから、こう何も期待していないときに偶然手に飛び込んできたことにびっくりです。
出逢いってこうなのよね。特に大切な出逢い達。夫、友人らとの出逢いも、期待していないときにやってきた。運命って面白いなぁと思います。自分でコントロールできない大きなうねりのようなもの?


さて、「人生のハビット」は、大江健三郎の1990年頃の講演録をまとめたものです。その一つが「信仰なき……」 
すごく良かった。
講演録はエッセー同様、思っていることを言葉にしているものですが、目の前の聴衆に語りかけるので、大江氏の「伝えたい」という気持もエッセーより強く感じられます。


自分は無宗教だが、子供の頃より神社・寺の前を通ればお辞儀せざるおえなかった、東京に出てきて教会を見てもその気持は変わらない


……ユーモラスなエピソードを混じえてこう語ってらっしゃいますが、とても謙虚な方なんだな、と思いました。


信仰を持つということは、神を信じる、そこは全ての答えがある。それら全てを信じる。自分はそれはできない。そうできたらいいな、と思いつつできない。


この世の中は混沌としているが、その混沌に「ある秩序」をつけて、我々の疑問はこれなんだ、と提示することが、芸術家の仕事であり、自分は小説を通してそうしている。答は出すことなどはできないが、質問を投げかけることが自分の仕事だと思う。これらの質問は答を、真理を求めているわけで、それは「祈り」と同質のものではないか、と思っている。


……これらは原文ではなく稚拙な私の読み取りです。


その他、長男さんが障害を持って生まれた際、放っておけば死、手術すれば障害者として一生を送る、どうするか、と決断を迫られたときのエピソードには胸が詰まります。そのとき、氏に訪れたエピファニー(光?答?真理?)に、私も何かヒントをいただいたように感じられました。


続いて読んだのは、「親鸞」By五木寛之。有名な作家ですが初めて読みました。
親鸞は日本史で知っているだけの人で特に興味はありませんでしたが、日本における仏教の本を読んだことなかったし、どれどれ、と手に取りました。


上下巻を読み終え思うのは、仏教もキリスト教も似ているなぁ、ということ。どちらも信じる人達は心の平安を求めている。そういえば、アラビア語の「こんにちわ、サラーム・アリコム」は「平安を貴方に」という意味らしいし、イスラム教もこの部分は一緒か。


それだけ、昔は不安な世の中だったのでしょうね。親鸞の時代は鴨川に死体が所狭しと浮かんでいるような飢餓・貧困の日々だったよう。日本など先進国にとっては遠い昔の地獄絵です。


「親鸞」読んでいて、今、宗教は不必要と思っている人は多いだろうな、と思いました。うっすらとした不安は持っていてもそれを認識する前に「大丈夫」と書き換えて「上書き保存」する小賢しさを持っている。
一方で、今ほど宗教が必要な時代もないのでは、とも思う。「大丈夫、大丈夫」と自己暗示をかけているけれど、「ほんとう?ほんとう?」と自問する声も大きくなって無視するのが難しくなっているのではないか。


そんなことを考えた週末の乱読でした。
どうぞよい一週間を!



2012年4月10日火曜日

ブローニュの森の日本展 Jardin d'acclimitation

Jardin d'acclimitation、ジャルダン・ダクリミタシオンでいいのかな、ここはブローニュの森にある、素敵な遊園地。
公園も併設され、遊具も充実、メリーゴーランドやジェットコースタなどの乗り物もあって。小学校低学年以下ならディズニーランドよりこちらの方が楽しめると思う。
料金も、乗り物一つ2.7ユーロと良心的。チケットを多く買えば一つ当たりもっと安くなります。
遠くから汽笛を鳴らし……
……やってくるは小さな機関車。Porte Maillot駅⇔Jardinを行き来しています


そこで週末より日本展が開催されるというので、早速行って見ました。


入場ゲートからJapon! 
国旗もありました。シンプルでいいわ、日の丸。



お昼頃にはオープニングセレモニーがあり、ちびっ子は風船を渡されました。
見えますか。紅白のフーセンが配られています
見せてもらえなかったけれど、推測するに、在仏日本大使がテープカットをされたのかな、それを受け、子供達は空に風船を放った!
これも見にくいですね、遠くにごま塩みたいになっているのが先ほどの風船です
こういうの、昔は純粋に「素敵」と思えたけれど、今は「この風船は空のごみ?」と気になります。
多分、ちょっとした工夫でもっとエコに出来るのではないか。紙風船、それとももっと何か有機な素材を使うとか。
大枠から細部に渡って、エコ・リーダーになって欲しい、これからの日本。


その他は、鯉のぼりが立っていたり
夫が何枚も写真を撮ってた。確かに隆々として素敵でした。
 新しいロボットテクノロジーの展示があったり、
これはホンダの未来型乗り物?
たこ焼き、カップラーメン(なんで?)、お茶の点前、着物、沖縄民謡、現代アート、現代音楽など、日本文化を色々なアングルから紹介していて、フランス人も面白そうに見ていました。

「茶人」というお茶屋さんのスタンドでは美味しい抹茶ケーキを頂きました。お勧めです。
また、このお茶屋さんは、真面目なお茶屋。良質のお茶・お抹茶が入手できますよ。

こういう場所だと老若男女、楽しみながら異文化に触れ合うことができて、グッド・アイデア!ですね。

この日本展について、詳しくは、どうぞビズーの記事をご覧下さい。


5月8日まで開催中とのこと。
春休み、お勧めのお出かけスポットです

2012年4月9日月曜日

パリで復活祭

花冷えのパリです。

昨日は復活祭でした。フランスでは、聖金曜日は休みでなく、土日月が休みです。
本来は過去40日、甘いものを断ち、粗食もしくは何日か断食するべきなのでしょうが、うちは金曜日以外は普通に過ごしてしまった。
それでも、ずっと楽しみにしていた卵探し。子猿達は大はしゃぎでした。
ウェイ!卵見つけた!静止せんかい!
こんなに沢山のチョコ、どうする……

考えてみるとパリで復活祭を過ごすのは初めてでした。いつも義理家族のメゾン・ド・カンパーニュで過ごしていた。牧歌的で、緑一杯で、ラッパ水仙がぽこ、ぽこっと群生している田園風景はそれはそれは絵画のようで素敵ですが、パリで家族水入らずで過ごし、いつもの教会でGloriaを歌い、いつもの公園に散歩、こんな普段着の復活祭もいいわぁ。天邪鬼なのでしょうかね。

また、田舎よりもパリで観る花々の美しさ、生命力が心に染みる。
都会の公害にまみれながらも、無神経な靴達に踏みつけらえても、図太く、力強く生き抜け、可憐な花をつけ、観る者の心を慰める……あんた達、すごいよ、優しいね。

これは昨日、近所の植物園で取りました。




日本庭園の桜。何と呼ぶんでしたっけ、こういうの。

近影
子猿達が拾った落ち花のブーケ



この花壇がいいの!毎シーズン、色のテーマを決めていて、確か昨年夏は白だった。
今年の春は紫。写真では上手く表せませんでしたが、紫のグラデーションが素敵でした。
5年前に、ママ友達+赤ちゃん達ここで記念撮影したときを思い出します。
あの年に花粉症デビューしました……
花、花、花!
2月のシベリア寒波を乗りこえ、美しく、瑞々しく咲いたこの花達のように、この春、多くの方々が復活、快復に向かってらっしゃること、向かうことを祈ります。また天に昇られた方々が下界を見下ろされ、春の霞に包まれているふるさとをみて心慰められていらっしゃることを願います。

Happy Easter!



2012年4月6日金曜日

聖金曜日の今日……

イエス様がこの世から身を隠された金曜日。今日はクリスチャンが喪に服す一日です。 大人は断食すべき日だけど、もうそういう人も少ないでしょう。

子猿の学校では、給食のメニューは「Bol de riz」、ご飯一膳にトマトソースをかけたものだけです。学校給食を取っていない拙宅では、「残り物チャーハン」。
子猿に「いつもと変わらないね」と言われてしまいました。 

「今日学校でご飯食べる子は、余ったお金(給食費マイナスご飯一膳分)をるぺの子に送るんだって」
「ペルーっ!」 
「そうルペ」 
……チビ猿は、文字を書けばさかさま、ちいさいと言おうとすると大きいと言ってしまう、先天性あまのじゃくなのです。いつか治るのだろうか。 


週末買出しの帰り、家の隣の高級レストランを覗くとに、今日はおじいさんが一人だけ、ランチしていました。 
「お得な」定食が100ユーロ、アラカルトで食べたら軽く3百ユーるくらいかかりそうな高級レストランなのですが、普段はこんなに高いのに、ビジネスランチの需要などでいつ見ても満席近い店なのに、こんなに空っぽなだなんて!無宗教の人が多いようでいて、やはりカトリックの国なんですね、フランス。


夜ご飯は塩鱈のグラタンです。塩に漬けられた鱈の身を混ぜたマッシュポテトに、バタとガーリックを乗せてをオーブンで焼く。本当は断食すべきなのでしょうが、できないのならせめて粗食しましょうと、夫の実家の聖金曜日の定番メニューです。こういうご家庭も多いのでは。 



さて、お迎えまであと20分。今日は教会にも行けそうもないですし、せめて少しだけでも静かに過ごそうかと思います。 


皆様、どうぞ良い週末を、そしてどうぞ喜び一杯の復活祭をお迎え下さいね!




2012年4月2日月曜日

バガテル庭園をご紹介!

今日は皆様をパリ・ブローニュのバガテル庭園にご案内いたしましょう。
花の香りが届くでしょうか。
花粉は飛んでくるでしょうか?
緑!紫!
白!可憐!かなわない!


おっ、ピンボケ
もくれんの艶やかさにはいつもハッとさせられます。
こういう大人に私もなりたい


背景にいるのは孔雀どのです




松やに?糊?
樹になる過程の子猿ら
パリの春は印象画のようで「爛漫」という言葉がフィットしない。
乾いた空気のためでしょうか。「春爛漫」は日本の特許ね。
冬を越え、春が来て、また花が咲く。
この当たり前の自然のサイクルに、何故か涙が滲んでしまった母猿。
ありがとう、咲いてくれて。
感謝です

春・花・緑

パリは完全に春到来しました。
朝は10℃くらいでひんやりしているのですが、正午あたりから20℃+くらいまで上昇し、ひなたにいるならシャツ一枚でいいほど温かくなります。


花も咲き乱れていますよ~。
桜は既に葉桜になっていて、これもまたイトオカシく。


花粉の目薬は使いきりサイズになっていて便利です
花粉も飛んでいます!主犯は杉ではなく、イネ科の植物やハシバミの木(noisetier)、楡の木(orme)、樺の木(bouleau)など、これからはトネリコの木(frene)のが飛ぶらしい。ホメオパシーで克服しようと思った年もありましたが、今は薬に頼ることにしています。言われたとおりの量だとすごく効くので、余程苦しいとき以外は半量だけ服用しています。


とにかく、春。
このところ金曜日は昼はピクニック、放課後はまた公園に、と子猿達のおかげでアウトドアで過ごしています。金曜日?・・・・・・というのは、子猿達は学校給食を取っていないのです。


フランスの公立・私立とも、給食は任意です。
日本では小・中と全員給食で、「お昼食べに家に帰る」なんて子いなかったから、パリに来た時はこういう選択があることに驚きました。学校といえば「一律」なものと思っていた。
フランスは「学校給食組」、「自宅でご飯組」が混在。
自宅お昼組は、保護者が12時頃に学校に子供を迎えに行き、1時半頃にまた送りに来る。通学は10歳過ぎまで保護者の同伴が殆どですし、日本と事情が違うでしょ。


私の住む16区は子沢山地区なので、公立校だと給食のキャパが児童全員分ないので、給食を希望しても却下されることもあります。郊外などもそうらしい。優先順位はまず両親ともに働いている子供から。
今子猿達は私立で簡単に学校給食取れるのですが、すごく高い!一食8.10ユーロ!110円換算で900円くらいですか?私のお気に入りのベトナム麺より高い。


給食代は、公立校の場合(一部私立校も)パリ市内でも何区に住んでいるかによって給食費が異なります。所得が多い人が住む区は負担率高く、そうでない区の分を補填しているそう。そして区内においても所得に合わせて給食費が異なるという複雑な料金システムです。貧しい人は裕福な人が救え、というフランスらしい制度なのでしょう。
例えば16区だと8段階に分かれていて、一番低所得層は一食辺り0.13ユーロ、一番上だと5ユーロです。「ミドルクラス」の人だと多分一食当り4ユーロ~5ユーロくらいは払っているのではないでしょうか。そう、日本同様、ミドルクラスが主流ですからね。大した金持ちでなくても、結構な額を請求されます。ミドルクラスの負担、一ヶ月64~80ユーロ、円にすると7千円~9千円位?参考までに日本の給食費平均が4400円~5500位ということです。
献立は、前菜・メイン・デザート構成になっていてチーズも付くことが多い。メニュー見るとすごい、おいしそう!と思うけれど、子猿の話聞いている限り、社食・学食と変わりないんじゃないかな。


子猿の今の学校はこの倍の額です。学費より高いくらい。
兄猿は「前の学校より美味しいからこの学校好き」といって、ぐずらずに学校に行ってくれる一つの理由になっているようなので良し。問題は弟猿で、食が細いので殆ど食べてない様子。小児科医の薦めもあり、金曜は給食なしにした次第です。そのせいか、最近は肥えてきたしホッとしています。自由が利くシステムでよかった。




温かくなった頃から金曜の昼は学校近くに公園でピクニックにしているのですが、多くの家庭が同じアイデアだったらしく、公園は子供達にとってはミニ校庭と変して、親達にとってはミニ花見大会。パリの公園はアルコール禁止になってますが、そのうちワインなども登場しそう。




春は花に煽られ元気をだそう、外に出ようという気持になりいいですね。
一方でペースを乱して疲れちゃうこともある母猿です。
マイペース、マイペースで花の競演を楽しみますわ。


明日からまた一週間頑張りましょう!