2012年2月29日水曜日

人間臭く生きる

今朝、山本周五郎の「栄花物語」を読み終えました。 

山本周五郎の本は2,3冊読んだことがありますが、どれも、人生の不条理、無情が書かれているのに、読み終えた後、何故かそんなに暗い気持になりません。地味な作風だけど、練りに練られた構成など、ホントの職業作家、プロって感じ。 

栄花物語もそうですし、先に読んだ作品でも、落ちぶれたお侍さん、もしくは大将軍といった各キャラクターの、生き方、口を通して、「生きるとは」という問いに対する考えが表現されていて「ふんふん」と引き込まれて読んでしまいます。
 
ふと、気付いたのですが、最近の「何とか賞」の本読んでも何も残らないのはこういうメッセージがないからなんだろうな。ストーリー・テリング≒エンターテイニングに徹している。 
それもいいのでしょう。今の時代はそれを望まれているのでしょう。 

でも、私は「それプラス」を求めて本を手にしているから、山本周五郎には大満足。 

この本では、 
「なんだよ、人間なんて。好きだ、貴方のためだ、なんていうけれど、そんなの嘘だ。皆自分がそうしたいから、尽くす、愛する。皆自己中じゃねぇか」と問われます。 
……うんうん、そうかもしれない。自分の対家族への奉仕なんて、まさにそれ。家族に尽くす自分を「愛情深い」なんて思い勝ちだったけど、違うかもね。 私がそうしたいからそうしている。これを忘れないでいよう。子供の、夫の重荷になりたくないものね。

「人間と人間が係わって愛だ憎しみだってやってるが、それだけで世の中回っているわけじゃない。偶然の、運命の大きなうねりの中でひねりつぶされ、振りまわされている」 
……本当にそう。昨年3月の地震だって、たくさんの人生を飲み込み、破壊した。誰々のせいじゃなく、誰々の意図でもなく。 

「死を恐れて、死ぬ瞬間まで生に固執していきる。死が怖いのなら諦めて受け入れた方がよっぽど楽だろうに、死の恐怖に向かい合い、貪欲に生きたいと思う、これほど人間臭い生き方はない」 
……ほんとうに、人間臭い生き方。私もそうやって最後の瞬間まで生を諦めず人間臭く生きたいけど、できるかしら。 
などなど。色々考えちゃった。 

それにしても、「人間臭く生きる」っていう表現、かっこうつけてなくて、嘘っぽくなくていいなと思いました。 

運命に振り回され、日々の不条理の中でも、自分の良心と葛藤しながら、損となってもいい、自分らしく、人間臭く生き通す。 

山本周五郎の話は例え主人公が非情に殺されても、その人が最期の瞬間まで人間臭く生きているから、読者である私は、そんなに落ち込まないのだと思います。 

奇しくも、山本氏は私が生まれた年に亡くなられたよう。そんな時を超えて出会えるところなど、本って素晴らしいですね。 

2012年2月27日月曜日

スイス旅行②

皆様お元気ですか。 

どうなることやら、と心配していたスイス・スキー旅行も無事に乗り切りました。 

今回は、夫はパリに居残り、私はスキーを免除してもらい、子猿達は朝9時から午後4時までずっとスキー教室にいれました。兄猿はやる気満々だったので心配なかったけれど、明後日5歳になるちび猿は体力がないのでハラハラしていましたが、りっぱりっぱ、余り駄々もこねず、メダルももらって(通常、皆もらえる)、エライ! 
兄猿、「次回は学校なしね、今回は2倍頑張ったから」 
はいはい。
私自身も、仏人義理家族の中で言葉の障壁もあるわ、毎度「部外者お構いなし」で私の知らない話で盛り上がるのとか、ストレスためるだろうな、と思っていたのですが、彼らとの付き合いも10年経ち、もうさすがにサプライズはなく、Okです。食後の団欒も私ったら失礼にもPC開いて、ツィッターしながら、わからない話に適当にうなづいてみたりしてました。
義理の家族らもこんな私を受け入れてくださるのだから、感謝です。 

そうそう、スイスはVerbierというスキーリゾートに滞在したのです。リンクの地図見えますか?スイスの南、イタリアとの国境近く、アルプス山脈の中です。 街・ゲレンデはこんな感じ。

ハイジの国のハイジのパン、美味なり
素敵なインテリ屋さんも多し
スイスといえば銀行、プライベートバンクも木造りです
ロッジも一億円超え
ゲレンデ、お洒落なマダムが多く・・・

可愛い家並みでしょう?
イギリス人も多いらしく英語をよく耳にします。東洋系・黒人風は皆無に近い。皆金髪でお金持ちに見えてしまう。 

フランス人の義理家族に囲まれ、外は白人だらけだと、「あぁ、私はマイノリティーなのね」と認識せざる終えない。今まで外国暮らししていても、図々しいことに、こう思うことは少ないのにね。 

はて、マイノリティーとは、何か。 

それは自分の文化・考えを理解してもらえないのではないか、否定されるのではないか、自分を受け入れてもらえないのではないか、そしてそうだとしても、大波に呑まれるしかない、それを受け入れるしかない。私の文化からすると失礼に感じることに対しても受け入れるしかない、こういうことなのかしら。
こんなこと、今まであまり考えていなかったな。

とにかく、こんな大仰な命題について考えるほど、日中はのんびり。子供達は従兄弟と一緒でよく笑い、夫はパリでさびしいながらもゆったり静寂を楽しんだようだし、、私も彼に対していつになく優しい言葉のメールを送ることができたし、OKとしましょう、このバカンス。 

それにしても帰りのTGVで呑んだビールが美味しかったこと! 

さて、冬休み、残りの一週間は宿題と向かいあいます。


皆さんも良い一週間をお過ごしください。

2012年2月20日月曜日

山は白銀!

窓の向こうはレマン湖です
昨日、スイスにつきました。母猿+子猿2匹の計3匹で。
パリからTGV+ローカル電車+車に乗ること5時間弱。今年で私は3回目です。


フランス・イギリスには、2月に冬休みが2週間あり、またの名をスキー休みというくらい、皆こぞってスキーに出かけます。


日本だと冬休みか春休みにスキーするのでしたっけ?私は高校生のときに友達に誘われて行ったのがはじめてでした。子供の頃からスキーやっているのは、お金持ちの子供か、スポーツ一家くらいなもの、と思っていた。お金掛かりますものね、スキー。今はスキー合宿とかもあるんでしょ?北の方は皆スキーするのかしら。


うちは、毎年、義理両親が子供家族をスイスのスキーに招いてくださります。交通費等出費ではありますが、それでも、かなり援助してくださるので、助かっています。
ありがたいけれど、ロッジに2家族、もしくは3家族が同居するので、もちろん気を遣う。むかつくのは、「もちろん気を遣うでしょう」と思っているのが私達夫婦と義理の両親だけで、義妹達夫婦はそう思わないのか、傍若無人なのことですが、それは置いておいて。


今年夫が来ない理由は、仕事のためだけではありません。
彼は第一子で気の優しい長男キャラ。義理の両親がまだ20代前半の行け行け時代に生まれました。この時代って、夫家族が属する社会層では、「子供は乳母が育てる」という認識がまだ残っていたし、義母はべたべたした母子関係が大嫌いな人です。多分、彼女自身も何かトラウマがあるのでしょう。
この「行け行け+乳母認識+べたべた嫌い」というトリプル・ドライな子育て論から、夫は赤ちゃんの頃から、冬はスイスのキャンプ、夏は祖母の海辺の家へ送り込まれたそうです。もちろん普通の時も乳母さんがオサンドンをする。直ぐ下の妹も途中からジョインしたけれど、彼女は嫌なときは泣き叫んで拒否したらしい(それでも送り込まれたらしいけれど)。
夫は、だまって我慢したそう。義母が「楽しかった?」と聞けば「はい」と答えていたって。これ、半分は「親を傷つけたくない」という気持ちから、残りの半分は意地だったって。


なので、今、義理両親らとスイスにスキーに来るとすごく落ち込むそうです。夫なりの「反抗期」なんだと思う。親子関係って難しいですね。
「でも、子供達のためにはまたとない機会だし、従兄弟達とワイワイやるのもいい思い出になるしなぁ」と悩んでいるのをみたら、「よっしゃ」と立ち上がるしか、ないじゃないですか、肝っ玉母さんとしては。


そういういきさつで子猿らを率いて乗り込んできたのです。2日目にして、気疲れしていますが、「おっとさんのためならエンヤコラ、おさるさんのためならエンヤコラ♪」です。


明日以降、愚痴日記となると思いますが、良かったら読んでやってください。


皆様にとって素敵な一週間になりますように!

2012年2月18日土曜日

朝から不機嫌

朝寝坊したのに不機嫌です。 

知り合って以来、多分2度目のことですが、今朝は珍しく夫がカフェオレを淹れてくれたました。が、これが全く私の好みじゃない淹れ方。朝のカフェオレがないと私の頭は動かない。ダブルかトリプルのエスプレッソをガッと淹れて牛乳にもしっかりフォームを立てたやつ、これをしっかり飲むのが私の朝のコーヒー儀式なのです。 
「ねぇ、なんで10年以上経つのに私のコーヒーの好みを知らないの?信じれない」 
と叱りつけました。やはり私は恐妻でしょうか。 

大体さ、と続きます。 

私は毎日夫の朝のココアからご飯まで気を配っているけど、夫は「僕も同等にしなくちゃ」とは思わない。これがムカつくのです。 
たとえば、以前、私が早朝から出勤するとき、夫は寝ていて見送りなんて無かったけど、逆に、夫は出かける時に私がベッドにいると、これ見よがしに音を立てる。電気を付ける。何これ? 

どこかに日仏カップル離婚の理由のトップ3に「子供が出来たら妻がラブラブじゃなくなったこと」というのがあったらしいけれど、私が思うに、多分日本人妻は仏夫にアレやれコレやれと言わないから(仏妻比ですが)、家事・育児を頑張って(これも仏妻比)クタクタになっちゃうのだと思う。
海外に出ている日本人って、一般的にどこかはみ出ているところがあると思うけれど、女性はこうあるべき、という像は自分の母であったり、幼い頃、若い頃に近い人であったりするから、フランス人妻と比べたらまだまだ頑張っていると思う。見方を変えるとやりすぎなんだと思う。 もっと薄情に自己中に生きてもいいのかもしれません。フランスはそれで回ってきたのですから。

ラブラブなんてね~、心・体力に余裕が無いと後回しになっちゃう。 

ということで、今日は(も?)不良妻になってやろうじゃない、と決めています。(でも洗濯と食事の準備してからね。) 

皆さん、良い週末を~! 

2012年2月14日火曜日

明日晴れるかな

3月11日が近づくにつれ、涙がこぼれて困っています。 
これは、きっと、被災者の方、亡くなられた方の気持が伝わってくるからだと思うのです。鎮魂され、被災者の方々が心の平安を取り戻されるまで、私達も、テレパシーで彼らの悲しみを共有させてもらっているのだと思う。 

私が何も言っていないのに、このところ、子猿達は地震や津波のことを話題にします。「子供が死んで悲しんでいるママがいるの?」「ママが死んで悲しんでいる子供もいるの?」「どっちもかわいそうだね」 
父親が、「でもどちらも頑張って生きているんだよ。子供は新しい家族が出来て、また幸せになっているから」とポジティブなシナリオを子猿の目の前においてあげていました。 

生と死、何故このように割り振られたのでしょう。あぁ、神様、教えてください。 

さて、笑いで〆ましょう。 

今日は動画サイトで、大好きな桑田さんのラジオ番組を聴きました。今回はゲストにいつものバックバンドメンバーが来てらっしゃって始終笑いの和やかなトーク。 
読者からの葉書に「悲しいときに聴く音楽などありますか?」と。コーラスの安奈さん(推定アラウンド40?もしかしたら50のスレンダーなマダム風)は、質問を聞いていないのか、 
「私?私ねぇ。あのね、洋服、全部脱ぐの。全部。で黒いタイツ履いて、鏡の前に立つでしょ、でね、力道山スマイルするんですよ」 
桑田さん「あの、音楽は?」 
安奈さん「音楽?悲しいときは歌わない」「でね、そのあと泣きながらシャワー浴びるでしょ、で出てくると化粧が流れて目の周りがデビルマンなわけよ。そうなると、もうビール飲むしかないでしょ。で、元気になるの。ワッハッハ!」 

桑田さんその他の男性陣は圧倒されていました。 

こうじゃなくちゃね。メソメソもするのも人間だけど、笑いも忘れず生きていかなくちゃ。 

明日は晴れるといいですね! 

2012年2月13日月曜日

モノ作り、モノ売り

最近、故あって、子供服のマーケティングについて情報を集めていました。面白いと思ったことをリストアップします。

1.Chateau de Sable
このブランドはフランス人の女性が、シンガポールで立ち上げたそうです。ちょっとクラシックできれいなパステルの色使い、洗濯もちろんOkの洋服達。その後アジア・一部中東に進出し、日本でも子供用セレクトショップ(があるんですってね)には必ず置いてあるそうです。

なにが面白いって、フランス・ブランドとして売っているのに、フランスには店がないこと。
そうよね、フランスには似たような品揃えのプランドがいくつもあるから(CyliusとかBon pointとか)弱小ブランドが新規進出しても食い込めなさそう。
またシンガポールというのも、初めて立ち上げるのには程よい小ささだし、ツーリストも多いから口コミしてもらえるし、アジアの真ん中だし、すごく頭いいと思いました。
10年くらい前に立ち上げたのかな、確か。

2.The White Company
ここは、元々は創立者が、「上質のシーツ、リネン類が欲しい、シンプルな真っ白くてロゴとか刺繍とかないやつ」と探したところ、見つからなかったので自分でブランドを作り上げたそう。当初は寝具・テーブル周りだったのが、今は子供服もやっています。ビジネス展開して大きくなると、寝具だけではブレーク・イーブンにならないのでしょうね。

ここのマーケティングで面白いと思ったのは、当初はメール・オーダーで始まったこと。店舗もなく、です。創立が93年ですから、当時のやり方としては斬新だった。最初にこの店を知ったのはフィナンシャル・タイムズ紙で取り上げられたことでした。今や店舗も沢山あり、カタールにもありました。

ところで、中東はいいマーケットですよね。
お金ある、子供大好き、子沢山ですから。
ただ、気をつけなくてはいけないのは、スポンサー制度が残っている国が多いこと。カタールだと、カタール籍の人/法人に「スポンサー」になってもらわないと、営業権が降りない。で、ビジネスの所有権はこのスポンサーが51%以上持つ。よって、収益の半分以上を持ってかれることもあるわけです。この制度が変わりつつあるはいうけれど、アラブの春と言われているけれど、以前、専制君主制ですから、外国人は色々気をつけた方がいいと思います。

3. ユニクロ
なにを今更ですが、ユニクロが最初の海外進出先にアメリカではなく、英国にした理由が面白いと思いました。アメリカは仕掛けるのに広大でコスト高。失敗したときのリスクが高い。英国だと小さいし、英語だし、最初の手がかりにいいと思った、という話だったと思います。
とは言うものの、子供服もやってるのかな。フランスにもユニクロあって結構繁盛しているようだけど、子供服を置いていないのが残念です。

4. 子供服から離れますが、今朝、ある方のブログでルモンド紙の記事で日本で高級品が売れ出した、というのを読みました。ルモンド紙の分析はあんまり納得はいかないけれど、面白かったのでリンク載せます。
http://frenchcodeblog01.blog107.fc2.com/

さらに話がずれるようですが、先日は、靴のKissaの創立者、高田喜佐さんの自伝的エッセーを読みました。彼女の靴に対する思い入れ、というか、彼女は靴を通して自己表現をしたのでしょう。何ていうのでしょうか、モノ作りに対しての正しい姿勢を見たような気がしたのです。

マーケティング戦略ももちろんなしでは進めませんが、デザイナーさん、作り手さんにこういう真摯な気持、ミッション意識がなければ、何も始まらないのではないか、そんなことを思いました。

皆さん良い一週間を!

2012年2月12日日曜日

フラン(カスタードタルト)


パリの寒波まだ続いています。
寒いと身体がカロリーを溜め込もうとするのでしょう。最近の私の食欲はすごい。それもいつもそんなに食べたくないものばかり欲しがる。

写真はフランスではおやつとして馴染み深いFlanというタルトです。タルト生地にプリンというかカスタードクリームの間のようなものを流し込んで焼きます。良く売っているのは、こんな感じ

このところ、パン屋の前を通ると、「あぁ、フランが食べたい」とどっしりと大きい一切れを2ユーロくらいで買っては食べ、その度に「クリームが固すぎる」と不満を感じつつ、また食べる、というのを繰り返していました。
ので、今日は自分で焼いてみた!焼きあがってから、そうだ、あの方のレシピで作ってみたらよかった、と思ったけれど、まぁ、これも合格点かな。昼に60°、おやつにまた60°度食べてしまいました。

パイ生地は、Davidさんのお友達のレシピです。
バター 90g (こげるくらいに溶かす)
植物油 大匙1
水 大匙1~3
砂糖 大匙1
これらを混ぜます。そこに薄力粉を150g位入れ混ぜる。これを寝かさずに型に広げ、210℃のオーブンで下焼きします。

そこに、カスタードを入れる。今日のレシピでは、
全卵 3個
砂糖 100g 
コーンスターチ 60g
塩 一つまみ
これを混ぜます。
ここに750ccの熱くした牛乳を混ぜいれて、上のタルト生地に流しいれ、175℃のオーブンで20分~30分焼く。
私は三温糖のような砂糖で作ったので色が悪いですが、味は美味しく出来ました。

そうそう、普段食べたくないのに……というので思い出しました。
フランスでは、冬になると、「うちの子がガストロでさ」とか「ガストロにやられて」とよくこんな会話になります。ガストロ、ウィルス性の胃腸炎なのですが、これってどうやらノロ・ウィルスによることが多いんですってね。私の感覚では、「ガストロ」っていうのは風邪のようなもの、ほっときゃ治るさ、ってなもん。それが「ノロ・ウィルスだ」なんて言われると、重病だわ、どうしましょう?って慌てそう。

このガストロですが、フランスでは通常だと6時間ほどで嘔吐は終わり、その後発熱・下痢・頭痛を伴い、一日二日したらおしまいという認識です。
医者にかかっても「特効薬?どうせ戻しちゃうわよ。出すもの出したら水分補給しなさい。鎮痛剤?そうね、コーラでも飲ませたら?」ってなもの。フランスでは何回この「コーラでも飲みなさい」というのを聞いたか。まぁ、昔は薬だったらしいですけど、ノロにコーラ?

話が長くてゴメンナサイ。いや、先日ガストロをやったとき、子猿も私もコーラしか受け付けなかったのですよ。水は重たくて飲めない。お茶すらもしつこく感じられて飲めない。コーラなら少し飲める、そんな2日を過ごしました。コーラ効果かわかりませんが、割と軽症で治り、完治する頃には、以前のように、コーラなんて全く欲しない自分に戻りました。

つわりの時もコーラとポテトチップスという、普段全く興味ないコンビしか食べられなかった。
コーラは胃の何かに良い効果があるのでしょうかね。

はいはい、長くなりました。また行きます!

2012年2月11日土曜日

疲れた~!



金曜徒然シリーズです。 

今週は忙しかったけど、仕事もひと段落ついたし、金曜の夕方の今、一人充足感に浸っています。 

何しろ、今日午後は用事・買い物でマイナス2度の街を3時間半歩き回ったのです。
だから充足?
いや、違います。
ついに気に入った靴を見つけたのです!(それも2足、それもセール!ちょっとマニッシュな靴なのです)
あぁ、嬉しい。買い物ってやっぱり楽しいですね。 

今週は私にしてはよく外に出ました。 


月曜日は何年ぶりかで、Le Bon Marcheという高級デパートに出かけました。キャビン・アテンダントだった頃は、NYではバーニーズにヘンリーベンデル、パリではFranck et filsなどのクリエーターのものを沢山置いているデパートを気軽に訪れていましたが、そんなに感じることはなく、まぁ私も若かったし色々と飽和状態だったのでしょ。 
久しぶりにそういうデパートのフロアに立ったわけですが、今回は色んな感性が押し寄せてくるような、クリエーター達、そのメゾンで働く人たちの「気」のようなものを感じました。こちらでは気軽に買えるZARAやH&Mとは当然ですが、違いますね。
服達一枚一枚が、「新しいものを生み出しているんだよ!みてくれよ、着てみなよ!着こなせるかい?」といってるような。
いいですね、こういう刺激。

火曜日は終了したと思っていた仕事に再度振り回されて終わり。 
この夜だっけな、夫がMITが主宰した、「福島の今」という講演会に行ったのは。原発の識者が言うのには、「放射能は心配することはない。原発は54基(でしたっけ?)も必要はないが、今の3基だけじゃ夏が持たない」と言ったことだったらしいです。夫も原発に詳しく、「そこまで楽観視はできない」という意見。 
ふんふん。 
「とにかく、電気の無駄遣いはやめよう」と思ってくれたので良かった。私が幾らそういっても、パパが電気付けっぱなしだと、子猿達、全然効き目なかったのです。 
これからは少しでもエネルギーを節約して、無駄をなくして、静かに暮らしたいです。 

水曜日・木曜日は仕事の続き。木曜の午後は久しぶりに美味しいフランス料理を食べました。これは雑誌の取材ですので、詳しくは掲載された後にします。 
一皿一皿に若いシェフの才能と感性が注がれている、そんな料理達。
何が感心したかというと、季節は冬。今の素材というと地味でしょ?野菜だったら根菜、果物も柑橘類とリンゴ位?
ちなみに宅では、煮物、スープ物、リンゴのタルトの繰り返しのこの頃ですよ。
ところが、このシェフはこれら素材を、あっと驚くような組み合わせで、すごくフレッシュな料理に変えていくのです!
何やらTop ChefというTV番組(料理の鉄人みたいなもの?)でチャンピオンになった方らしいです、このシェフ。 
月曜日のモードといい、この日の料理といい、クリエーター達の感性のテレパシーを一杯受け幸せです。
「人間の感性」……これほど人に刺激と感動とエネルギーを与えるものはないな、と再確認しました。 

さてそろそろ、夜ご飯と週末の料理の仕込みにかかるとしますか。
クレマン(シャンパンもどき)を開けちゃお。 

皆さんどうぞ良い週末を! 

2012年2月6日月曜日

パリも雪が降りました!


昨日、日曜日はパリも雪が降りました。
降雪量は少なかったのですが、何しろ零下10度~5度のこのところ、雪も溶けずに残っています。

そんな中、昨日は近くのブローニュの森の池が凍っているのを見に行こう、という夫の迷惑なサジェスチョンに付き合わされ、行って来ました・・・。

それにしてもムカつくのは、男の人って、「家族と一緒に行くのがいいんじゃないか、君も一緒じゃないと始まらないよ」なんて誘い出す癖に、いざ外にでると自分の世界に入っちゃって、スタスタと孤独を愛する男してさ。結局私は子供の世話をして、クタクタでござんす。うちだけですか、こういうの。

「雪、きれいだね」なんて言われても、「後で見るから写真に撮っておいて」と切り捨て、母猿、走る走る。「道出ちゃダメ!車!帽子落ちてる!雪食べない!」ってなもんで。

ということで、今朝あらためて雪景色を愛でております。ご一緒にどうぞ・・・

大きな池の中の島のパゴタです。一瞬、これ西湖?って思いませんか?
周りの白いのは、池が凍った上に雪が積もっている状態です。

これは小さい池の方。これも下は凍りです。この傍に溶けている一体があって、
鳥さん一同そこで暖(?)を取っていたのですが、パンくずをもらいに出てきたようです。

子猿兄弟。「よっ、スキーに行くのかい?」と道行く人にからかわれていました。
大げさだだったかしら、この装い。

見えますか?グレーの部分は池の氷です。内緒ですが、この上を歩いてみました。スリル満点!
皆さん、風邪に気をつけて、どうぞ良い一週間をお過ごし下さい~。

2012年2月3日金曜日

金曜日の徒然・・・

寒波に襲われているパリです。
昨日、今日はマイナス10度近くまで下がりまして、朝など、缶からこぼれ出た形状のまま凍っているコーラを見かけるほど。我が家では、「寒波といえば」の風邪に襲われ、兄猿から家族一人、また一人へとウィルスをバトンタッチ中。


そんなわけで家に篭り勝ちな今週でしたが、あんなことあったな、こんなこと感じたな、という毎度ワタクシメの備忘録にお付き合いください。


まず、出逢い編。
ツィッターを初めて早一年近く経ちますか。これ、結構楽しいのです。水曜日はツィッターのフォロワーさん(友達の輪のようなもので繋がっている)となっている方と初にリアル(サイト上でなく、現実世界で)でお会いする機会がありました。この方のツィート(つぶやき)は本音トークで、「よっ姉御!」って感じで大好き。なので、頭の中ではねじり鉢巻にお神輿担ぎそうな姉御をイメージして待ち合わせの場所に行くと、なんとご本人は超がつくほどの大和撫子。とっても愛らしい方で、目がハートになってしまいました。このギャップがまた楽しく、笑いに満ちた出逢いとなりました。


また、ネット関連なのですが、今朝はある人生相談の投稿を読みました。40後半の2年前に離婚された女性で、「孤独でしょうがない。被災地の方のことを思うと自分はなんて甘いのだろうと思うけれど、生きる意味が見出せない。子供が幼かった頃は家族を助けることで喜びを見出せたけれど、今は職場と家との往復で友人ら、子供らとも月に一度話せばいい方」という内容です。
この投稿から見えない状況というのもあるのでしょうが、私には他人事に思えませんでした。
私も20代の頃、仕事もあるし、連絡すれば会える友人らもいるのに、何だか孤独で困っていたものです。こういう方こそ、ソーシャルネットワークを使われたらいいのにな、と思いましたが、回答者の方は婚活を勧めていました・・・。


この前振りは宣伝目的ではありませんでしたが、孤独でも孤独でなくても、ワタクシメの主宰する、ソーシャルネットワーク・サイト、エトランゼ、いつでもどうぞ~。
安全のため登録制にしていますが、セレクトしている、とかではありません。
皆忙しい毎日の中で心の葛藤があって、それを解決したり、飲み下したり、幸せだったり、孤独だったりするのだと思います。そんな心の動きを誰かと共有する、誰かは私のこの瞬間を知ってくれている、繋がっている、というのはとてもとても救われることだと思います。


……と宣伝はこれくらいにして。


他には何だろう。
そうそう、5歳のチビ猿ったら、恋に落ちたよう。二週間前くらいから「エロイーズがね…」と聞いていた名でしたが、もう今は何でもエロイーズです。「エロイーズがミトン持っていた(から僕も欲しい)」「エロイーズの家に行きたい」「今日はエロイーズと遊んだ」とスキップまでしちゃって。


そんな彼、恋疲れなのか、ウィルス・バトンを渡されたからか昨夜風邪でダウンしました。よって今日は幼稚園お休み。
先ほどは彼をスキーウエアに包んでプセット(ベビーカー)に乗せ、週末の買出しにスーパーまで行ってきました。
零下だけど、お日様が良く照っていて、初春のようでもあり。そのうちチビはうたた寝です。彼の帽子を直しながら「そうそう、そんな昔でもない頃に、こうしてプセットを押しながら買い物するといつも昼寝していたっけ」と懐かしい気持になりました。「君、沢山の幸せをありがとう。恋、成就するといいね」と心のなかでツィッター。


うちのではなくバガテル庭園の寒椿像


帰ってくると、今朝は寒波で萎れてしまった椿が立ち直っていて、何と一輪紅いつぼみが膨らんでいます。今まで葉の影で気づきませんでした。


寒さにマケズ、アンタエライ!そんな風にワタシも生キタイ。


日本も寒いと聞いています、ご自愛のほど!そして、どうぞ良い週末を・・・・・・